Project/Area Number |
08772125
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
芝本 さゆみ 摂南大学, 薬学部, 助手 (80178920)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1996: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | カドヘリン / 細胞間接着 |
Research Abstract |
カドヘリン結合タンパク質の接着制御における役割について検討するにあたり、参考となるのはショウジョウバエでの研究である。ショウジョウバエではWgの下流でArm(β-カテニンホモログ)が機能していることがわかっている。また、脊椎動物でも増殖因子Wnt-1の下流でβ-カテニンが働いていることが、アフリカツメガエルの実験での結果として報告され、ショウジョウバエと類似のWntシグナル伝達経路が機能していることが予想される。しかし、アフリカツメガエルの場合には多量のmRNAを胚に注入する方法であるため、生理的な現象を観察しているか、確認が必要であると考えた。そこで、まず著者は哺乳類でのWntシグナル伝達系がβ-カテニンに影響するか確認した。しかし、Wntの受容体が不明であったため、まず問題として、受容体を持つ細胞を探す必要があった。そこで、複数の細胞株の検索を試み、結果、みいだしたマウス線維芽細胞にWnt-1を発現させたところ、β-カテニンタンパク質の発現量が顕著に増加した。それに対して、カドヘリンを発現している上皮細胞の場合には、Wnt-1の発現によってβ-カテニンタンパク質の発現量に顕著な変化は見られなかった。しかし、E-カドヘリンの接着活性には変化が見られ、Wnt-1の発現によってカドヘリン-カテニン接着システムに何らかの影響を及ぼしていると考えられた。 現在、接着活性の変化の原因について以下の点を中心にさらに検討を進めている。 1)不溶性と可溶性の両画分中に含まれるカドヘリン、カテニンの比率の変化 細胞骨格系と相互作用している分子は、非イオン性界面活性剤に不溶性である 2)細胞内の局在性が変化 量の変化がなくとも膜表面でのカドヘリンの機能が異なっている可能性がある
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