Project/Area Number |
08772133
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | 国立予防衛生研究所 |
Principal Investigator |
清水 博之 国立予防衛生研究所, ウイルス第二部, 研究員 (90270644)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ポリオウイルス / 2C蛋白質 / NTPase / ベンズイミダゾール / 抗ウイルス剤 |
Research Abstract |
ポリオウイルス非構造蛋白質2Cのウイルス増殖における役割を特異的阻害剤であるベンズイミダゾール誘導体F-PABを用いて解析し、以下の結果を得た。 1.2C領域をPCR法によりクローニングし、MBP融合蛋白質(MBP/2C)として大腸菌で発現し精製した。得られたMBP/2C蛋白質は、Mg^<2+>依存性NTPase(ATPase,GTPase)活性を示したが、poly(A)添加による活性の増強は認められなかった。 2.MBP/2CのATPase活性に対する、ウイルス特異的阻害剤F-PABの阻害効果を検討したところ、高濃度で阻害作用が認められた。特異的阻害作用であるか現在検討している。 3.F-PAB耐性変異ウイルスを分離することによりF-PAB耐性にかかわるアミノ酸変異部位を同定した。すべてのF-PAB耐性株のアミノ酸変異部位は2C蛋白質上に認められ、Phe-164→TyrあるいはIle-120→Val変異がF-PAB耐性をもたらした。特にPhe-164は主要なF-PAB耐性決定部位であり、変異ウイルスはグアニジン塩酸に交叉耐性を示した。ポリオウイルス感染性cDNAクローンに上記変異を導入しF-PAB耐性発現を確認した。 以上の結果は、ベンズイミダゾール誘導体F-PABがポリオウイルス非構造蛋白質2C機能の特異的阻害剤であることを示している。また、ここで作製したMBP/2Cは、F-PABによる2C阻害のメカニズムをin vitroで解析するために役立つことが期待される。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)