Project/Area Number |
08772137
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
医薬分子機能学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
杉山 亨 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助手 (40242036)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | RecA / チオウラシル / DNA切断 |
Research Abstract |
本研究は人工ヌクレアーゼさらには癌遺伝子を標的としたDNA切断分子の開発を目的とした基礎的研究である。天然型DNAを利用した三重らせん法は標的がホモプリン配列に限られるのに対して、RecAタンパク質による相同的対合には塩基配列による制限がないのであらゆるDNA配列に適用可能である。本研究では化合合成した切断部位をDNAオリゴマーに連結し、この上にRecAタンパク質を重合させることにより人工ヌクレアーゼを構築する。RecAへの結合様式、結合力、切断活性に対する化合物の各部分構造の役割を明確にするため構造を少しずつ変える必要があるので、柔軟なpostsynthesis modification法を適用した。具体的には4-チオウラシル残基を含んだオリゴマーを予め合成し、チオカルボニル基の親電子反応剤に対する高い反応性を利用して水溶液中で切断部位を結合させることとした。はじめにS-シアノエチル-2'-デオキシ-4-チオウリジンのジメトキシトリチル体を合成した。文献記載の方法では再現性が乏しかったため合成法を再検討し、市販の2'-デオキシ-4-ウリジンから短工程(途中の精製操作はわずか3回)で合成する方法を開発した。切断はフェナントロリン誘導体による酸化的切断から検討することとし、チオウラシルと共有結合させるためのブロモアセチル基をメチレン鎖を介して1,10-フェナントロリンの2位に導入した化合物を合成した。メチレン鎖の炭素数を変えることにより標的DNAとの距離を調節できる。いずれの化合物も効率よく合成できるようになったので化合物を大量に消費する解析法も問題なく行うことができるようになった。 本年度はモノマーおよび修飾試薬の合成が完了したので今後修飾オリゴマーを合成し、DNA切断実験を行う予定である。
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