プラダー・ビリ-及びアンジェルマン症候群のインプリンティングの分子機構の解析
Project/Area Number |
08772163
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Human genetics
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
中尾 光善 熊本大学, 医学部, 助手 (00217663)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1996: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | ゲノムインプリンティング / プラダー・ビリ-症候群 / アンジェルマン症候群 / DNAメチル化 / 分子遺伝学 |
Research Abstract |
プラダー・ビリ-症候群(以下、PWS)とアンジェルマン症候群(以下、AS)は15番染色体の同一領域の異常で発症するが、臨床的に相異なる発生異常である。その発症機構には、染色体上の対立遺伝子が親由来で異なる発現様式をとるゲノムインプリンティング(以下、インプリンティング)が関与している。申請者らは、DNAメチル化などの異常を認める"インプリンティング変異"を見い出し、インプリンティング・センターの存在を報告した。本研究では、両症候群の遺伝学的変異を解析することで、同領域でのインプリンティングの分子制御機構を明らかにすることを目的とした。今回の研究実績として、(1)インプリンティングの検出方法として逆転写-PCRと変性勾配ゲル電気泳動を組み合わせることを考案し、SNRPNおよびH19遺伝子の新しい多型を用いたインプリンティング解析を報告した。(2)FISHおよびマイクロサテライト・マーカー解析では変異が特定できなかった12例のPWS・AS患者の遺伝学的解析(染色体DNAのメチル化)を行った。うち4患者に同領域の染色体重複が認められ、現在までに知られる発症機構である約4メガベースの大欠失・片親性ダイソミ-・インプリンティング変異に次ぐ変異としての遺伝子量効果の異常と考えられた。(3)インプリンティング変異に該当する1家系2例のPWS患者、2家系2例のAS患者の遺伝学的変異を明らかにした。インプリンティング・センターを解析するために同領域を含むYACクローンによるトランスジェニックマウスの作製を準備している。(4)インプリンティングの生物学的意義、制御される遺伝子の特異性、疾患との関連性について総合的に報告した。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)