エンドソーム膜透過性-抗体修飾リポソームを用いた細胞内薬物送達系の開発
Project/Area Number |
08772164
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
応用薬理学・医療系薬学
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
鈴木 真也 東北大学, 薬学部, 教務職員 (40196829)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | リポソーム / エンドサイトーシス / トランスフェリン受容体 |
Research Abstract |
リポソームを用いた細胞内への細胞選択的薬物送達システムのモデルとして、蛍光薬物ドクソルビシンを含有する抗トランスフェリン受容体抗体修飾リポソーム(以下CIL)を作製した。CILは、ドクソルビシン耐性ヒト白血病細胞株K562/ADMに対し、細胞表面のトランスフェリン受容体に依存して特異的に結合し、次いでエンドサイトーシスにより細胞内へ高率で取り込まれた。ドクソルビシンの蛍光を顕微鏡観察したところ、細胞に取り込まれたCILは、細胞質のリソソームあるいはゴルジ装置様の構造物中へ蓄積され、その構造物より細胞質内へ持続的に薬物を供給していることが明らかとなった。その結果、CILは遊離ドクソルビシンの3倍低い濃度でK562/ADM細胞の増殖を抑制した(Br. J. Cancer印刷中)。このようにトランスフェリン受容体が細胞内への薬物の導入に有用であることが示されたので、次いで内封入物質として、プラスミドDNAの導入を試みた。直径100nmのCILではその封入効率は極めて低かった(平均0.3分子/リポソーム粒子)ため、200nmの直径のリポソームに変えたところ封入効率は1.8分子/リポソーム粒子)まで上昇した。さらに、CILにエンドソーム膜透過性ペプチドの導入を試みた。しかしながら、このペプチドを結合させたリポソームは速やかに凝集し、内封入物質を漏出させてしまうことが明らかとなった。現在ペプチドを導入してもリポソームの安定性を損なわないリポソームの組成を検討中である。
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Report
(1 results)
Research Products
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