Project/Area Number |
08772192
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nursing
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
佐藤 和佳子 山形大学, 医学部, 助手 (30272074)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1996: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 障害老人日常生活自立度判定基準Aランク / 準ねたきり / 高齢者 / 排泄動作 / 自立支援 / 介入による総合的な自立獲得の効果 |
Research Abstract |
【研究目的】準ねたきり状態にある高齢者の排泄動作の自立支援の介入を試み、介入による総合的な自立獲得の効果を検討する。【研究対象】老人保健施設に入所中の厚生省日常生活自立度判定基準A(準ねたきり)ランクに該当する高齢者のうち、以下の4点に該当する者とした。(1)尿失禁症状を有すること。(2)重度痴呆症状がなく、尿意、便意の有無について何らかの方法で確認可能であること。(3)基礎疾患症状が安定し、リハビリテーション介入が可能であること。(4)排尿自立支援介入について、本人および家族の承諾が得られていること。【研究期間】平成8年7月23日〜同年12月24日【研究方法】2週間の排尿自立支援プログラムA(予備調査)、および4週間の排尿自立プログラムBを実施。プログラム介入前後における介入効果測定を、以下の評価項目を用いて行った。(1)ADL(2)Get-up & Goテストー高齢者の移動能力の評価を行う。(3)握力テスト(4)Minl-Mental State Exam Score(5)残尿測定-Portableultrasoundを用い非侵襲的に行った。【研究成果】(排尿自立支援プログラムAについて)失禁回数が減少したのは、6名中1名のみであった。握力テストの変化では、介入後何らかの改善の反応が認められた3名については、プログラム終了時の握力が介入時よりもやや上昇する傾向を示した。Get-up & Goテストでは、測定可能だった4名のうち1名のみ介入後の時間短縮を示した。排尿後の残尿測定では、一貫した傾向は認められなかったが、自立不可能だった3例は、介入前後とも残尿の貯留が認められた。(排尿自立支援プログラムBについて)4週間の排尿自立支援プログラムを3名に対し実施した。3名のうち、2名がおむつ着用から、ポ-タブルトイレし使用での排泄動作をほぼ自立した。他の1名は、一時改善を示したが、後半に入り開始時とほぼ同レベルの失禁状態となった。自立群に見られた介入前後の効果としては、ADLの自立度が上昇し、痴呆の重症度を測定するMMSが改善した。握力もやや上昇傾向を示し、Get-up & Goテストでは、自立した2名のうち1名は全く歩行できなかったが、自立時は歩行可能となった。自立した他の1名もGet-up & Goテストによる速度歩行が上昇した。残尿については、自立した2名のうち1名は、介入前より残尿がなかった。他の1名は、介入前は残尿の貯留を認めたが、終了時はなかった。準ねたきり状態にある高齢者の排泄動作の自立支援の介入は、身体機能を上昇させると同時に、認知機能を改善する傾向を示した。
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