Project/Area Number |
08772221
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nursing
|
Research Institution | College of Nursing Art and Science, Hyogo |
Principal Investigator |
和泉 成子 兵庫県立看護大学, 看護学部, 助手 (20275316)
|
Project Period (FY) |
1996
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
|
Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1996: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
|
Keywords | 癌性疼痛 / WHO式癌疼痛治療法 / アセスメント / 疼痛緩和 |
Research Abstract |
WHO式癌疼痛治療法の臨床現場での運用を阻害する要因を明らかにするために、癌性疼痛を有する患者を看護した経験のある看護婦10名にインタビューを行い、癌性疼痛の緩和を図った事例を中心に述べてもらった。疼痛緩和が困難な理由として1)看護婦自身の疼痛緩和に関する知識・認識不足、2)医師の疼痛緩和に関する知識・認識不足、3)医師との意志疎通がうまくいかない、4)アセスメントが難しい、5)病名を知らないために患者が鎮痛剤の使用に消極的あるいは拒否的である、6)医療者間、医療者と患者、家族それぞれで鎮痛のゴールが共有できていないがあげられた。自分自身の知識が不足していると感じている看護婦であっても、必要に応じて自ら勉強し、WHO式癌疼痛治療法に関して基礎的な知識を持っている看護婦は多かった。しかしその知識を実際のアセスメントや対処に活かして行くには、医師との相互理解と協力が必要であり、それらを得ることが難しいため看護婦の持っている知識が患者の疼痛緩和に充分活かせていないという状況があった。アセスメントが難しい理由としては、患者の訴えが曖昧であることの他に、身体的な痛みだけではなく患者の痛み全体を見て評価するための方法を持たないためその患者にとっての痛みの意味を捉える方法がないということもあった。癌性疼痛の緩和を図るためには、WHO式治療法の普及を図るとともに、医療者間の相互理解と協力体制を築くこと、看護婦が患者の痛みを包括的に理解するための方法を検討していく必要があると思われる。
|