Project/Area Number |
08780082
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
体育学
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
東原 芳美 広島大学, 学校教育学部, 講師 (40263660)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1996: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 模倣の運動 / 創造性 / 学習過程 / 評価活動 |
Research Abstract |
広島大学附属三原小学校では、ここ数年にわたって「自己実現としての創造性を育む初等教育とその研究」に取り組んできた。筆者は、「模倣の運動」、「表現運動」の授業について、担当教諭とともに検討している。今年は、科学研究費(奨励研究A)の交付により学校側の研究主題に即して、創造的な学習の過程とその評価活動に着目した研究に着手した。まずは関連の文献により、「創造的な学習には、表現する題材から、主観的にイメージ思考や運動を広げ(拡散)、論理的に絞りこんでまとめる(収束)という過程があるのではないか。」という仮説(要約)を導きだした。そして児童の学習のなかにこのような過程がみられるかどうか、児童の自己評価から探ってみようと試みた。ここでは、表現運動の特性理解とあわせて次のような評価項目を設定した。a なりきって動く、b 対象にあう動きを見つける、c 精一杯動く、d リズムを感じながら動く、e たくさん動きを見つけて動く、f 友達とは違う自分の動きを見つける、g 自分にあった動きを選ぶ、の7項目であり、それを4段階で評価させ、「できたのはなぜか」、できない場合は「これからどのようにしていくか」ということを記述させた。項目の妥当性についてはまだまだ検討しなければならないし、主観的で曖昧な部分も多く課題が残った(広島大学附属三原小学校研究紀要第29集「一人ひとりの発想・思考に生きる評価」1996.1.P118掲載)。さらに「模倣の運動」、「表現運動」の授業の分析をすすめていくうちに、創造的な学習の捉え方として、表現的な運動を創り出す(生み出す)側面と、問題解決の側面の両面があるのではないか、ということや、主観(個の直観・想像)と客観(集団や教師の論理)の相互作用があるのではないか、ということ等、新たな課題(仮説)が見出された。これらの課題をふまえながら、今後も継続的に研究をすすめていきたいと考えている。
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