Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
本研究は,主に『平成2年国勢調査第7巻人口移動集計』の非収録データに基づいて、日本全国の市区町村間の人口移動OD行列と,各市区町村ごとの人口移動属特性に関するデータベースを作成し,地理情報システム(GIS)を用いて,その地図化を行った。その結果,1985〜90年間のわが国の人口移動に関する実態を把握するためのシステムを構築することができた。本研究の成果は,以下のようである。 1)1990年時点で3,388ある市区町村,及び47都道府県の行政界の多角形データを作成し,さらに各市区町村の点データ,鉄道網の線データなどを重ね合わしたGISを作成した。 2)1920年以降,5年おきの市区町村人口データの地図化を行った。これにより,全国スケールでの人口動態を明らかにすることができた。 3)『平成2年国勢調査第7巻人口移動集計』の非収録データから,全国の各市区町村の年齢階級別転入・転出人口の地図化を行った。その結果,1985〜90年間の転出あるいは転入超過地域の全国スケールでの地域差を明らかにした。 4)全国の市区町村間人口移動OD行列(3,388前住地×3,388現住地)を作成し,卓越する流動を特定することができた。 5)現在,市区町村を大都市圏(中心都市,郊外,周辺)・非大都市圏(都市域,非都市域)に区分し,各地域ごとの人口変化を明らかにしている。今後は,この分析結果を用いて,英国を始め他の先進諸国との人口移動の比較研究を継続する予定である。
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