Project/Area Number |
08780143
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
自然地理学
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Research Institution | Kansai Gaidai University |
Principal Investigator |
貝柄 徹 関西外国語大学, 国際言語学部, 講師 (10221863)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 電子スピン共鳴年代測定法 / サンゴ化石 / 貝化石 / 自然放射線 / 能登半島 / 奄美大島 |
Research Abstract |
更新世のサンゴ化石・貝化石試料共存層が認められている石川県能登半島および鹿児島県奄美大島笠利半島で試料採取を実施した。それぞれの地域で保存の良いサンゴ化石および貝化石試料が得られたが、能登半島平床貝層のサンゴ化石および奄美大島笠利半島の貝化石はそれぞれ極めて微量で、しかも堆積粘土が試料の細部にまで充填しており、現在そのクリーニングに手間取っている。しかし貝化石の年代を得るときに必要な試料堆積層の年間自然放射線量は測定できた。測定結果は以下の通りである。 1石川県能登半島 (1)平床貝層(石川県珠洲市正院町平床) 長期測定の結果、水の多い場所で120.5mR/year、水の少ない場所で97.35mR/yearとなった。 (2)宇治層(石川県珠洲市三崎町宇治本龍寺境内) 周辺地域の土地改変(主に畑地化)により、露頭が埋没。試料の採取も自然放射線量の測定も不可能であった。 2奄美大島笠利半島(鹿児島県大島郡笠利町) 長期測定は斜面崩落により失敗。短期測定からの推定量は、2.390mSv/yearとなった。 試料の迅速かつ簡便なクリーニングの方法については今後の課題としたい。今後、電子スピン共鳴(ESR)年代測定法により年代を算出し、さらに試料の同定からその種の卓越する当時の生息環境をとらえることにより、約20万年前の海岸環境の復元を試みたい。
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