算数文章題の困難な児童を対象としたCAI教材によるつまずきの診断と治療
Project/Area Number |
08780156
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Educational technology
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
東原 文子 筑波大学, 心身障害学系, 助手 (60272150)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 算数文章題 / CAI / ソフトウェア開発 / 治療教育 / 学習障害児 / 精神遅滞児 |
Research Abstract |
本研究では,初歩的な四則演算を用いる算数文章題において,正しく解くことが困難な学習障害児や軽度精神遅滞児を対象に,文章題解決の過程におけるつまずきの原因を究明し,治療するためのコンピュータ上の教材を開発し,その効果を検討した。 開発したCAI教材は,演算記号の意味を理解し,計算ができ,文章も認めるが,算数文章題に困難を示す児童を対象とした。課題としては,小学校1年から3年までで習う整数の四則演算を用いる集合数の文章題を扱った。いずれの課題も,画面上でマウス操作によりテープ図を構成し,量と量の間の部分一全体関係を表象することで解ける。この教材では,問題文の構成要素(文字列,数値)をクリックし,テープ図の枠組みの中にあてはめていく学習の履歴が記録できるため,構成要素間の対応や部分一全体関係が把握できているかどうかを評価できるだけでなく,どの要素から着手したかなどの詳細な学習過程も観察できるのが特徴である。 本教材パッケージのうち4つの教材を用いた一児童について,CAIによる学習の過程を詳しく分析することにってつまずきを明らかにし,そのつまずきに対し,問題文の一部を強調して呈示する介入を加えた。その結果,(1)どの量が「全体」で,どの量が「部分」に当たるかの同定が解決の鍵となる(2)問題文を別の用語で言い換えるなどにより,新奇な課題に既習と同じスキーマが適用できることに気づかせることが重要である等の点が示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)