数学科危機への挑戦的教材開発研究:テクノロジー利用による関数/微積ForAll最新テクノロジーによる米国代数・微積教育課程開発最新動向を前提とした近未来教育課程のための教材開発
Project/Area Number |
08780186
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教科教育
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
磯田 正美 筑波大学, 教育学系, 講師 (70212967)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 関数 / 微分積分 / 作図 / テクノロジー / 教材開発 / グラフ / 曲線 / 機械 |
Research Abstract |
米国では、教育内容の程度を上げる原動力としてテクノロジー利用が位置付けられ、グラフ電卓などのグラフィングツールによる代数の改革が米国では進んでいる。我が国では、その内容の多くは、グラフ電卓抜きで達せられるものであり、魅力がない。グラフィングツールやCASによる改革で強調されるべきことは、それを使うことこれまで困難と思われたより高度な内容を探究的に学び得るという点である。その典型教材は、1)関数族の探究、2)作図ツールと蝶番機械、3)事象とグラフの関連づけである。グラフィングツールを活用して関数族の探究を行うと、整関数の範囲では接線、極値、変曲点を求めるのに微積分は必要なくなる。そして、現在は範囲外であるテイラー展開が高校の微積分で指導すべき内容として取り込まれる。作図ツールは蝶番機械を実現する。従来、グラフは方程式から点プロットして得られると考えられているが、歴史的には、作図された曲線の探究をするうまい方法として幾何が代数化され、それがさらに解析化されたのが真相である。グラフを作図による曲線図形とみてその代数的、解析的探究というアプローチは、近年ない教材の関連づけの場を提供する。例えば、放物線の作図は、作図とみれば幾何、軌跡とみれば代数、包絡線とみれば微積分の対象となる。そして、その探究法は、エンジンなどの蝶番機械に適用可能である。LEGOdactaやCBL,CDAなどを使うと事象とグラフの関連づけができる。従来、関数の表現系は、表、式、グラフと考えられたが、CDAなどのデータ取り込みグラフ表示システムは、現実世界の関数関係の表現を探究することを可能にし、関数関係の理解を深めることに貢献している。 研究を通してテクノロジーを前提に高い内容の数学を探究的に学習する教材が開発された。今後、カリキュラム開発、指導者養成へと具体化したい。
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Report
(1 results)
Research Products
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