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¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
独立同一分布の場合の予測分布の漸近的性質の研究を、統計の微分幾何学の視点からかつて行い,統計モデルを確率分布全体の空間に埋め込まれた多様体と見なしたときの曲率が予測分布の漸近理論では重要な役割を果たすことを示している.この結果を時系列モデルや空間統計学のモデルに拡張する研究をおこなった.スペクトル密度全体の空間には微分幾何学的構造がすでに導入されていたが,一般の自己回帰移動平均モデルの計量テンソルや接続係数などの微分幾何学的な量は,特殊な簡単な場合をのぞいては、あからさまな形で与えられていなかった.複素微分を利用してこれらを具体的に求めた.つぎに自己回帰移動平均モデルをスペクトル密度全体の空間に埋め込まれた多様体と見なしたときの曲率等について,具体的にもとまった計量や接続をつかって調べ,確率分布の推定の場合に証明した結果に対応する結果が成り立つことを示した.スペクトル密度の近似の良さをカルバック・ライブラ-ダイバージェンスで評価するとき,最尤推定量などの推定量を未知のパラメータに代入して得られるスペクトルの推定量より,よいスペクトルの推定量が得られることを示し,カルバック・ライブラ- ダイバージェンスの性質からこれは通常の時系列の予測の意味ても改良になっていることが解った.この結果は論文として投稿し受理されている.また空間統計学におけるモデルの場合の予測分布の性質を理論的に研究した.
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