Project/Area Number |
08780395
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
情報システム学(含情報図書館学)
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
渡邉 凡夫 滋賀大学, 経済学部, 講師 (80240498)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1996: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | GIS / 国土地理院1 / 10,000カラー地図 / 道路ポリゴン化 / ポリゴン道路細線化 / 道路グラフネットワーク |
Research Abstract |
1.背景 地域行政の立場から「道路、建造物や公共施設、水道や電気等のライフライン」などの敷設情報をデジタルの地図や図面として的確かつ統一的に記録管理する需要がある。更にこれらを利用するGIS(地理情報システム)の構築とデジタル情報の収集・蓄積が、自然災害を契機に我国においても重要性が確認され、米国FGDCに習い1995年秋季、「国土空間データ基盤整備」組織が民間へのデジタル地図データ提供を目指すこととなった。 しかしながら、環境や行政政策支援運用へのデータ整備は依然として人手に頼らざるを得ない状況にある。また、最も利用頻度の高い道路についてもベクトル表示のみであり、ネットワークとしての形態ではないため、GISへの利用の障害となっている。 2.目的 グラフネットワーク表現された道路は、固定資産税算出支などの応用においては多角的検証が可能であり、またルーティングや施設配置計画など広く他の応用が可能である。そこで、本研究では、国土地理院発行の1/10000カラー都市地図から道路をグラフネットワーク構造として抽出し、GISリソースとしてのデジタル地図作成を試みた。 3.手法 カラー情報を有効利用し、道路を含む青画像を2値化しておく。 (1)文字や地図記号も含むが、道路情報が主体であるので、対象画像に拡散・収縮処理を施し、道路を補填する。 (2)画像のラベリングにより最大領域図形のみ残し、それ以外を雑音として削除する。これにより道路がポリゴン化できる。 (3)ポリゴン化された道路図形を細線化する。 (4)細線化された図形の画素探索により、道路の特徴的である分岐点と終端点を抽出する。これにより最初のグラフネットワーク形状の構造を得る。 (5)終端点部分は雑音部分と見なし交差点以外の節点を帰納的に除去し、グラフネットワークの修正を行ない完成させる。 4.知見 ベクトルデータとして紙地図から道路抽出する研究において、細線化は特殊な手法ではない。しかし、同様の多くの研究では、道路を平行線分対構造を有するデータとして捉えており、道路エッジ抽出に細線化を採用している。よって、グラフネットワーク形状を得るためには、道路エッジ間の対応探索処理の工程があり、処理全体が複雑化することになる。 本研究では直接道路グラフネットワークを得るために、道路をポリゴンとして捉える考えを採用したので、処理が簡素なものとなった。加えて、紙地図上の道路以外の文字や地図記号は、各工程で次第に除去されるという特徴がある。よって抽出時に道路か否かの判定を全く必要がない。 国土地理院のデジタル道路地図と重ね合わせた結果、本手法の有効性が示された。
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