Project/Area Number |
08780458
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
プラズマ理工学
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
米須 章 琉球大学, 工学部, 助教授 (90220764)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1996: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ヘリカルアンテナ / ECRプラズマ / ECRスパッタ / 高密度プラズマ |
Research Abstract |
円偏波した電磁波を放射できるヘリカルアンテナを用いて高密度ECRプラズマを生成し、そのプラズマによりスパッタ成膜を行う装置を開発した。 1.銅製の導線(直径2mm)を螺旋状に成形し(直径30mm、長さ30mm)、ヘリカルアンテナとして用いた。アンテナはステンレス製の円筒形真空容器の中へ設置し、アンテナへのマイクロ波の供給は同軸管を用いた。更に、アンテナの前後に設置した永久磁石(Sm-Co)によりアンテナの中心軸に平行な磁力線、及び共鳴磁界(875G)を発生させた。雰囲気ガスはアルゴンを使用し、設備備品費で購入したガスプレッシャーコントローラ、フローコントローラ、ガスフローメタ等を既設のガス導入システム及び真空計に取り付けガス圧力の制御を行った。 2.上述の装置を用いてECRプラズマの生成を行った。その結果、ガス圧力0.05〜0.5Pa、マイクロ波入射電力400Wで電子温度が2〜20eV、プラズマ密度10^<10>〜3×10^<11>cm^4のビーム状のプラズマが得られた。ビームの径はほぼアンテナの径と同じであった。また、プラズマ密度は最大でマイクロ波カットオフ密度を超えていた。 3.ヘリカルアンテナの端から5cmの位置に直流電圧が印加できるアルミ板を設置し、ターゲットとした。ECRプラズマを生成し、ターゲットに負の電圧(-500V)を印加し、流れ込む電流(ターゲット電流)を測定した。その電流値は、ガス圧力0.05Paでで約10mA/cm^2であった。ターゲット電流は成膜速度にほぼ比例するため、今回の結果より本装置では、低ガス圧力下で高速成膜が可能であると考えられる。今回の研究では、まだ、アンテナの形状や磁場配位等の最適化を行っていないので更に低ガス圧力下での高速成膜の可能性があるものと思われる。
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