Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
民生部門のエネルギー需要の半分を占める家庭のエネルギー消費の削減は,化石エネルギー消費や環境負荷の削減の解決のためには必要不可欠である。本研究では,集熱器・太陽電池により太陽エネルギーを,ヒートポンプにより大気熱・冷房排熱を利用する太陽/大気熱システムの高断熱化戸建て住宅への導入を提案し,システムの省エネルギー性をライフサイクルアセスメント(LCA)により評価した。 LCAの手法には,積み上げ法を採用した。この手法では,システム機器や断熱材の製造に要するエネルギーを,素材,組立,輸送に分類して個別に計算し,これらを足し合わせて製造エネルギーを求める。そのために,まずは素材毎に製造に要する化石エネルギーおよびこの素材の使用に伴う環境負荷を計算するデータベースを,公的な機関により公表されている資料や文献を参考に作成した。次に,このデータベースを利用して,システム機器の製造に伴うエネルギー消費およびび環境負荷を、使用素材の種類・使用量や機器の耐用年数から計算するソフトウェアを,表ソフトウェアによって開発した。 この表ソフトウェアに、システム運転時の環境負荷を計算するシミュレーションプログラムを組み合わせ,太陽・大気熱システムの投入エネルギー及び環境負荷の計算を行うソフトウェアを開発した。 本システムを幅広い地域に導入した場合の効果をより詳細に評価するために,太平洋側の主要都市を対象としてシミュレーションを実行し,システムの評価を行った。その結果,化石エネルギーだけを利用する従来型システムと比較して,本システムで太陽電池を30m^2,集熱器を10m^2設置した場合,ライフサイクルにおける投入エネルギーを40〜60%削減できることが分かった。
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