分子進化工学を用いた環境調和型水素生産システムの開発
Project/Area Number |
08780521
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
環境保全
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
矢野 和義 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (40262109)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 大腸菌 / 水素 / ヒドロゲナーゼ / 分子進化工学 / hypF / 調節タンパク質 |
Research Abstract |
本研究では、大腸菌内で水素生産に関与するタンパク質の役割を決定し、さらに分子進化工学を駆使することによってこれらを改変・進化させて、環境に負荷を与えない効率的な水素生産プロセスを構築することを目的としている。大腸菌はhypFと呼ばれる調節遺伝子を有し、ヒドロゲナーゼの酵素活性はHYPFタンパク質により厳密に制御されているが、実際の機能に関してはまだ詳細な検討がなされていない。そこで特に今年度は、hypFを高発現用ベクターに組み込んでHYPFの大量発現系を確立し、その機能を解析することを目的とした。 すでにクローニングし塩基配列が明らかになっているhypF遺伝子を高発現用ベクターpT7-7に連結した。構築されたプラスミド(pTHA29)を用いて大腸菌BL21(DE3)を形質転換し37度で振とう培養した。そして600nmでの吸光度が0.5〜0.7になったところでイソプロピルチオガラクトピラノシドを最終濃度1mMになるように添加し、HYPFの発現を誘導した。この結果、分子量約80kDのところにタンパク質の発現が誘導されていることがSDS-アクリルアミドゲル電気泳動によって確認された。引き続き塩析、陰イオン交換クロマトグラフィー、およびゲル濾過を行うことによって、このタンパク質をほぼ精製することができた。今後はこの組み換えタンパク質を用いて、大腸菌内における生理的機能を明らかにする。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)