エレクトロカタリストと過酸化水素を併用した難分解性物質処理技術的の創世
Project/Area Number |
08780523
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
環境保全
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
胡 洪営 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (30262976)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 産業排水処理 / 難分解性物質 / フェノール / 複合化学酸化処理 / 過酸化水素 / 有機物の電気分解 / 促進化学酸化処理 / 鉄電極 |
Research Abstract |
本研究では難分解性化学物質を効率よく処理できる新しい原理と発想に基づいた処理技術の開発を目的し、鉄電極を用いた電気分解と過酸化水素の併用による排水処理技術の開発を試みた。この方法では、有機物の電気分解と過酸化水素自身による酸化分解に加えて、陽極から溶出する第一鉄イオンと過酸化水素との反応により生成されるヒドロキシラジカルによる酸化分解との複合効果が期待され、有機物を効率よく分解できると考えられる。 モデル排水としてフェノール水溶液を用い、鉄板を電極とした回分式直流電気分解装置を用いて実験を行い、フェノールの分解に対する電圧、電流および過酸化水素添加量の影響を解析し、以下の成果を得た。 1.過酸化水素による分解処理および電気分解処理でのフェノール分解率と比較した結果、電気分解と過酸化水素を併用した処理技術の有効性が確認された。過酸化水素のみを用いた酸化分解処理でのフェノール無機化率(有機炭素除去率)は10%以下に留まった。また、電気分解処理では50%程度のCOD除去率が得られたものの、有機炭素が除去されず、フェノールの無機化がみられなかった。一方、電気分解と過酸化水素を組み合わせた処理では、電圧によって若干影響されるものの、最適操作条件では95%以上のCOD除去率と70%以上のDOC除去率が得られた。以上のことから、電気分解と過酸化水素の併用によって、フェノールの分解が大きく促進できることが明らかにされた。 2.電気分解と過酸化水素を併用した処理での電流および過酸化水素利用効率を高く維持するためには、電極への印加電圧を5V以上にする必要があることがわかった。 3.鉄電極を用いた電気分解と過酸化水素を併用した排水処理技術の有機物酸化分解能力が高く、難分解性物質を含む産業排水処理への適用の可能性が示された。
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Report
(1 results)
Research Products
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