Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
高速列車がトンネルに突入する際,トンネル内の空気を圧縮し圧縮進行波を生ずる。その進行波はトンネル内を音速で伝わるにつれ,先端の圧力勾配が切り立ち,出口に到達すると正のインパルス音(微気圧波)となって騒音となる列車速度230[km/h]の測定では坑口間近ではピーク値で150[Pa]以上になる。この圧縮進行波の伝播特性を調べ微気圧液との関係を調査し,その消音装置及び制御方法の開発のための基礎的な研究を行った。 微気圧波のピーク音圧レベルは圧縮進行波の圧力勾配に比例する。このことに着目し,圧縮進行波の圧力勾配を制御し微気圧波を消音する。この方法は装置が非常に小型で済むことが特徴で実現の可能性が高い。圧力センサーで進行波を測定し,その波形から圧力タンクに取り付けた大口径バルブを制御し,トンネル出口付近で緩やかな圧力勾配を付加し消音する。消音実験のために,φ150[mm],長さ120[m]のトンネル模型を屋外に設置し,電源を敷設,開口面積80[cm2]のサーボバルブを2台開発した。一台は圧縮進行波発生用,もう一台は圧力勾配制御用に使用した。 バルブ駆動回路の安定性が悪く開発に時間を要し,本年度は消音実験までには至らなかったが,測定装置も含めてすべてのシステムを動作させることができた。またコンピュータ上の消音シミュレーションにより,圧縮進行波に付加する圧力勾配の制御において,そのたち下がりの勾配は,圧縮進行波の先頭の圧力勾配と絶対値を等しくしなくとも消音可能てあり,タイミングも厳密に合わせなくともよいことが判明した。現在,消音実験に向け,その寛容性がどの程度であるか明らかにするため,トンネル模型を使用してデータを収集している。
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