Project/Area Number |
08780539
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Bioorganic chemistry
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
野口 恵一 東京農工大学, 工学部, 助手 (00251588)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | オリゴ糖 / 多糖 / 結晶化 / X線回折 / 結晶構造 / 分子構造 / コンホメーション |
Research Abstract |
1.高分子量オリゴ糖の単結晶化 本研究では、生物活性多糖である(1→3)-β-グルカンの構成単位となるラミナリオリゴ糖や、キチンの分解物である六糖N-アセチルキトヘキサオースについて結晶化を試みた。現在までのところ、実験室レベルで結晶構造解析可能なほどの単結晶を得るには至っていないが、本年度の様々な結晶化実験から、これまでオリゴ糖の結晶化にはほとんど用いられたことのない溶媒蒸発法が結晶化法として適していることなどが明らかになってきた。今後も本年度の成果をもとに、沈殿剤の選択を中心に結晶化条件の探索を引き続き進めていきたい。これら以外のオリゴ糖についても並行して結晶化を進めてきた結果、二糖ではあるが、数種のオリゴ糖について構造解析に十分な大きさの単結晶を得ることに成功した。 2.単結晶構造解析によるオリゴ糖の構造情報の収集 それぞれ結合様式の異なるオリゴ糖である、コ-ジビオース誘導体、ラミナリビオース誘導体、セロビオース誘導体、ガラクチノールなどの結晶構造解析を終了し、それらの構造情報の収集を行った。特に本研究の結果から、アセチル化誘導体においては結合様式が異なってもグリコシド結合部分のコンホメーションが非常に類似していること、糖残基に結合した置換基のピラノース環近傍における配向は置換基の種類によらないことなど、糖残基一般について新たな構造的特徴をとらえることができた。 3.多糖の構造解析への応用 本研究の結果をはじめ、我々がこれまで蓄積してきた情報をもとに(1→3)-β-グルカンのアセチル化誘導体カードラントリアセテートやキトサン水和型のX線構造解析を行った。この解析は以前より進めていたものであるが、解析にはオリゴ糖の構造情報が非常に有用であった。
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