分泌顆粒におけるアネキシンのプロテオグリカン認識機構
Project/Area Number |
08780555
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Structural biochemistry
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
小島 京子 お茶の水女子大学, 理学部・化学科, 助手 (80262351)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | アネキシン / プロラオグリカン / 分泌顆粒 / レクチン |
Research Abstract |
アネキシンはカルシウム依存的にリン脂質に結合するタンパク質で、様々な上皮細胞や免疫細胞において細胞内小胞膜や顆粒に局在していることから、細胞内小胞形成、輸送等に関与することが示唆されているがその機構の詳細は明らかにされていない。申請者らは膵臓、腎臓、などの表面極性を持つ細胞で、グリコサミノグリカン鎖やシアロ糖タンパク質を認識、結合するレクチンを探索しているところ、膵臓および腎臓から単離・精製した新規のレクチンがアネキシンIVであることを見い出し、その後アネキシンVおよびVIも同様な糖結合活性を持つことを明らかにした。本研究ではアネキシンと特定のグリコサミノグリカンあるいはシアロ糖タンパク質との相互作用が、腺細胞における細胞内顆粒の形成やそれに続く分泌機構に関与する可能性を検討することを目的として、ウシ膵臓および唾液腺の腺房細胞に局在するアネキシンとシアロ糖タンパク質の同定を行った。 アネキシンIV、V、VIに対するポリクローナル抗体またはシアロ糖鎖を認識するレクチン(MAM)を使って、組織切片を酵素抗体法で染色したところ、アネキシンIVが膵臓では腺房細胞の頂端部側の細胞質、チモ-ゲン顆粒を含む領域に極性分布していた。チモ-ゲン顆粒の主要な膜糖タンパク質であるGP-2はMAMと強く反応し、膵臓でのMAMレセプターの分布はアネキシンIVの分布と一致したことから、実際にアネキシンIVはそのレクチン活性を介してGP-2と相互作用し、機能する可能性が示唆された。 また、ウシ唾液腺の腺房細胞中のアネキシンの局在をウエスタンブロッティング法により調べたところ、アネキシンIV、Vの存在が示された。さらにアネキシンIVの内在性レセプターと考えられる42kDaの糖タンパク質をMAMカラムを用いたアフィニティークロマトグラフィーによって精製することができた。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)