Project/Area Number |
08780699
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Developmental biology
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
弥益 恭 埼玉大学, 理学部, 助教授 (60230439)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 初期発生 / ウニ / 遺伝子発現 / 転写 / 上皮成長因子 / 外腸胚形成ペプチド / 原腸形成 / プロモーター |
Research Abstract |
ムラサキウニ外腸胚形成ペプチドの前駆体遺伝子(EGIP)の初期発生における転写調節機構を明らかにするため、同遺伝子の周辺領域DNAをCATレポーター遺伝子につなぎ、ウニ卵に導入後、発生に伴うCAT酵素の発現を測定した。その結果、上流域4,4kbおよび5′-非翻訳領域がEGIP遺伝子発現の時期特異性の決定に充分であること、主要な活性化領域が-61bpから+194の範囲に存在することなどが示された。一方、周辺領域由来のDNA断片をプロープとしてゲルシフト実験を行なった結果、様々な結合核タンパク質が検出された。特に上記の活性化領域については、EGIP遺伝子が不活性の時期にのみ存在する結合核タンパク質が認められ、時期特異的な発現調節との関わりが予想される。また、4カ所のG残基連続配列(G-stretch)が、同様の配列を認識してDNAのループ形成に関わるウニ転写因子GCF-1類似タンパク質の結合部位であることが示唆された。さらに、この遺伝子の上流約-4.1kbのところにあるAntp型ホメオドメインタンパク質の結合部位(ATT)_5についても特異的に結合する核タンパク質が検出されており、ホメオドメイン転写因子によるEGIP遺伝子の転写調節の可能性が示された。そこで、Antp型ホメオボックス遺伝子のコンセンサス配列に対する混合プライマーを用いてRT-PCRを行い、7種のホメオボックス遺伝子の断片を同定した。6種がAntp型であり、一種はウニのEven-skipped相同遺伝子と推定された。Antp型の一つ(AcHbox1)については、転写産物の時期的な発現パタンがEGIP遺伝子のものとよく似ていた。加えてアメリカ産ウニでクローニングされた類似遺伝子(SpHbox1)とEGIP遺伝子の発現領域にも類似性があり、AcHbox1がEGIP遺伝子の転写を制御している可能性が示された。
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