Project/Area Number |
08780753
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neurochemistry/Neuropharmacology
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
吉原 良浩 大阪医科大学, 医学部, 助教授 (20220717)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 神経細胞 / 蛋白質ソーティング / 樹状突起 / 軸索 / 培養脳スライス / 細胞接着分子 / テレンセファリン / R4B12抗原分子 |
Research Abstract |
神経細胞の形態形成および機構発現が正しく行われるために、多くの構造・機能蛋白質が神経細胞内で自分の役割を果たすべき場所へ厳密にコントロールされながらソーティングされなければならない。そのような神経細胞内分子ソーティングのメカニズムを解明することを本研究の目的とし、研究のためのモデル分子として、膜表面の細胞認識・接着分子群を用いた。申請者らは以前より、神経回路網形成における免疫グロブリン・スーパーファミリー細胞接着分子群の役割に関する研究を行っており、それら分子のいくつかが選択的に神経細胞の軸索あるいは樹状突起に局在することを見い出している。特に申請者らが発見した最初の樹状突起性細胞接着分子であるテレンセファリン(TLN)がその機能発現のために選択的な樹状突起へのソーティング機構が重要であると考えられる。また、同時に培養脳スライスにおける遺伝子導入の技術の確立・改良も本研究のひとつの目的とした。 (1)パーティクル・ガンを用いての培養脳スライスへの遺伝子導入技術の確立 パーティクル・ガンを用いての培養脳スライス神経細胞への遺伝子導入の条件設定を詳細に行い、再現性が高く、効率の良い遺伝子導入技術を確立した。 (2)培養小脳スライス・プルキニエ細胞へのTLN異所性発現による樹状突起選択的ソーティングの解明 導入遺伝子としてウサギTLN cDNAをcalbindin D28Kプロモーターの下流につないだものを用い、マウス小脳スライス標本内でプルキニエ細胞特異的にウサギTLNを発現させようと試みた。現在、小脳スライスの培養法を確立し、各種プラスミドを構築したところであり、今後これらを用いてTLN蛋白質がプルキニエ細胞においても、樹状突起特異的に局在することが確認し、各種変異TLNを用いて樹状突起へのソーティングに重要なアミノ酸残基を同定する予定である。また、軸索に選択的にソーティングされるR4B12分子に関しても同様の解析を行う。 (3)TLNの樹状突起への選択的ソーティングに関与する分子の探索 TLNの樹状突起への選択的ソーティングを司る分子を探索する目的でTLNの細胞内領域とGSTのキメラ蛋白質を作製し、これを用いて生化学的解析を現在行っている。
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