体性感覚神経刺激によって胃交感神経及び迷走神経に誘発される反射電位の解析
Project/Area Number |
08780796
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
神経・脳内生理学
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
鈴木 敦子 (財)東京都老人総合研究所, 自律神経部門, 研究員 (80162923)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 体性感覚刺激 / 胃迷走神経 / 反射電位 / ラット |
Research Abstract |
体性感覚刺激が胃運動に反射性反応を誘発することが、麻酔動物を用いた研究で報告されている(Kametani et al.1987 ; Sato et al.,1993)。全身の種々の部位に侵害性刺激(ピンチ刺激)や鍼刺激を加えると、腹部あるいは胸部の刺激では胃運動が抑制され、前肢あるいは後肢の刺激では胃運動が亢進する。さらに、この皮膚刺激による胃運動抑制反応は胃支配の交感神経活動の亢進により、胃運動亢進反応は胃支配の迷走神経活動の亢進によることが明らかにされている。この体性-胃迷走神経反射の中枢経路を分析するために、前肢および後肢の体性神経を電気刺激して胃支配の交感神経及び迷走神経に誘発される反射電位の解析を麻酔ラットを用いて行った。 麻酔ラットを人工呼吸にし、呼気中炭酸ガス濃度、血圧、直腸温をモニターし、できるだけ一定の生理的状態で実験を行った。腹側よりアプローチし、食堂に沿って胃に入る迷走神経を分離切断し、その遠心性活動を記録した。腹部の脊髄神経(L1)、後肢の脛骨神経を分離切断して求心性に2あるいは20Vで単発電気刺激し、迷走神経に誘発される反射電位をデータ処理装置で加算し記録した。 脛骨神経の電気刺激の場合、有髄線維の刺激(2V)により潜時約120ms、持続時間約200msのA反射が誘発され、刺激強度を強め無髄線維も刺激すると(20V)潜時約360ms、持続時間約200msのC反射が誘発された。L1の刺激は脛骨神経刺激に比べて小さな反射電位しか誘発されず、その潜時約120ms、持続時間は約190msで、A反射とC反射は融合していた。 現在、これらの体性神経刺激によって胃交感神経に誘発される反射電位について解析中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)