抑場制御機能のついた電気式人工喉頭の開発とその自然性の評価研究
Project/Area Number |
08780812
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biomedical engineering/Biological material science
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
上見 憲弘 北海道大学, 電子科学研究所, 助手 (70280857)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 人工喉頭 / ピッチ周波数 / 自然性 / 補綴 / 音声 |
Research Abstract |
本研究では,喉頭摘出者が発声を行うために用いる装置の一つである電気式人工喉頭に,その音声が従来より自然に聞こえるようにするために,抑揚制御機能を付加する方策について検討し,装置を開発した. 実際には,次の2点について行った. (1).抑揚制御機能を付加する場合の人工喉頭パラメータの実用的な検討 (2).実際に装置を使用する喉頭摘出者の使い勝手を考慮した実用器の開発 研究によって得られた成果について以下に示す. 1.喉頭摘出者自身の呼気圧を用いることにより,人工喉頭音声に抑揚をつける方策を検討した.この方法は話者の感情や意志を音声に付加できる.このような人工喉頭の設計では,呼気圧対周波数変換関数,気流抵抗値の2つのパラメータ値が重要である.本研究では実際の使用時を想定しながら,人工喉頭の主観的な使いやすさ,発せられた声の自然性,声の平均高さの3つの観点からそれぞれのパラメータについて適した値の範囲を求めた.また,抑揚制御型人工喉頭の使いやすさにはその被験者の摘出後の期間,現在使用している代用発声法等により個人差があることがわかった. 2.本方式で呼気圧を検出する場所である気管孔の形状はヒトにより異なり,気管孔の形状に呼気圧検出部の形をあわせる必要があることがわかった.実用器の製作に関して,上記結果と,使い勝手についての喉頭摘出者の意見等を考慮し形状をきめた.また,個人差への対応については,関数のフィッティングが容易なワンチップマイコンを人工喉頭に利用することとした. 現在のところ,個人差の要因に関する場合分けが不十分であり更なる検討を要する.また,人工喉頭音源自体はまだまだ不自然であるため,ゆらぎなどの声をより自然にするための機能を盛り込むことについても検討が必要であろう.
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)