心室筋興奮伝導シミュレーションによるイオン電流レベルの不整脈解析手法の開発
Project/Area Number |
08780820
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biomedical engineering/Biological material science
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
不破 輝彦 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (70219137)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 心室筋 / 興奮伝導 / コンピュータシミュレーション / 不整脈 / 高速計算法 / 虚血心筋 / イオン電流 |
Research Abstract |
1.心筋興奮伝導解析システムの開発 心筋興奮伝導解析システムに関する2項目の研究を行った.第1は,研究代表者の従来研究(1次元正常心筋モデルに対応した高速計算手法)に対して,2次元モデルへの拡張および虚血心筋への対応である.この研究により,虚血領域を含む2次元心筋における興奮伝導シミュレーションが実現可能になっただけでなく,従来の一般的計算法より4倍程度(虚血領域設定およびシミュレーション時間により異なる)の計算高速化が達成された.また2次元平面上の任意の位置に任意の虚血程度を持つ虚血領域を設定出来るようになり,実際の生理実験に類似したシミュレーションが可能となった.第2は,イオン電流レベルの解析法の開発である.2次元心筋上において,任意の位置の心筋細胞の任意のイオン電流の変化を得ることが可能となり,これを2次元平面上で濃度変化や色変化で表示することにより,イオン電流の空間変化の可視化が実現された.今後の研究計画は,高速計算法の精度・効率の改良,虚血設定の自由度の向上,イオン電流の時間的変化の効果的表示法の検討である. 2.生理実験のシミュレーション 心筋興奮伝導解析システムを使用して,一方向性伝導およびリエントリについて検討した.正常部から虚血部にかけての境界部における虚血程度の変化の勾配に対して興奮伝導の成否が観察され,これを利用した一方向性伝導の実現可能性が確認された.また虚血設定により興奮の迂回路の形成をシミュレーションで確認したが,2次元心筋モデルの計算領域サイズが小さいために,リエントリの発生は見られなかった.今後の研究計画は,実際の生理実験のシミュレーションによる再現,イオン電流レベルの新しい解析手法の開発・提案である.
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)