血管内フリーラジカルへのターゲティング機能を有する人工酵素の設計とその機能評価
Project/Area Number |
08780832
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biomedical engineering/Biological material science
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
川上 浩良 東京都立大学, 工学部, 助手 (10221897)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | フリーラジカル / ポルフィリン錯体 / ターゲティング / 人工酵素 / SOD活性 / 血中滞留時間 |
Research Abstract |
リポタンパク質や細胞膜の脂質過酸化により引き起こされる血管病態には、フリーラジカルの関与が指摘されている。フリーラジカルの多くは血流空間、血管壁組織で発現し作用するため、その発生部位に抗酸化物質を特異的に誘導できれば血管病態の発生と進展を抑制できるだけでなく、それに続いて引き起こされる臓器障害も阻止できる。 本研究では、血管内で発生したフリーラジカルへのターゲティング機能を有する新規高分子ポルフィリン錯体を合成し、血管病態の軽減に有効な人工酵素モデルの分子設計とそのフリーラジカル消去能について検討する。得られた研究成果は以下の通りである。 (1)高分子ポルフィリン錯体を合成した。ポルフィリン錯体には水溶性カチオンマンガンポルフィリン錯体を用いた。高分子には分子量1000〜3000のスチレンマレイン酸共重合(SMA)を用い、エステル化度(10〜60%)をコントロールすることにより親水性・疎水性の制御が可能となった。 (2)O2^-消去能(1電子還元)はESR、化学発光法、チトクロームc法を用いin vitroで評価した。高分子ポルフィリン錯体は高いO2^-消去能が示し、高分子化に伴うO2^-消去能の低下は見られなかった。また、アルブミンへの吸着特性を確認するためアルブミン-アフィニティーカラムを用い測定すると、高分子ポルフィリンはサイトIのワルファリン部位へ選択的に取り込まれることが確かめられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)