スカベンジャー受容体活性部位を用いた血液浄化材料の開発
Project/Area Number |
08780833
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biomedical engineering/Biological material science
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
北條 裕信 大阪市立大学, 工学部, 講師 (00209214)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | スカベンジャー受容体 / 血液浄化材料 / コラーゲン / ペプチドチオエステル |
Research Abstract |
マクロファージに存在するスカベンジャー受容体は、変性LDLなどの体内の不要物を取り込み、処理する機能を有する。そこで、血液中から変性LDLを除く新規の血液浄化材料を開発するため、ヒトスカベンジャー受容体の変性LDL結合部位(HSR(323-341))のモデルペプチドの合成を行った。この部位は、コラーゲン様のアミノ酸配列を持つため、トリプルヘリックス構造の形成がその機能の発現に必須であると考えられる。そこで、HSR(323-341)の配列のN末端側にコラーゲン配列(Pro-Gly-Hyp)6を導入したペプチドを固相法により合成した。さらに、ペプチドチオエステルを用いたセグメント縮合法を応用し、N末端側で三本のペプチド鎖を架橋して立体構造の安定化をはかった。得られたペプチドは、円二色性スペクトル、熱測定などから安定なトリプルヘリックス構造を形成していることが明らかとなった。また、二次元NMRスペクトル上でもトリプルヘリックス構造の存在を示唆するシグナルが観測された。今後、各シグナルの帰属を行い、どの程度トリプルヘリックスが形成されているのか、定量的に見積もってゆく予定である。 また、このペプチドをN末端側でアガロースビーズの上に固定化し、変性LDL吸着能を検証した。その結果、このビーズには、変性LDLが非特異的に吸着してしまうため、固定化したペプチドの効果を測定することが困難であることが明らかとなった。今後、固定化に用いる担体とペプチドとの間のスペーサーの最適化などを検討し、血液浄化材料としての応用をはかってゆく予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)