Project/Area Number |
08836013
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 時限 |
Research Field |
光生物学
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
三室 守 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助教授 (40142004)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 光合成 / 反応中心 / エネルギー転移 / 磁気円偏光二色性 |
Research Abstract |
ホウレンソウ葉緑体から分離した光化学系反応中心II複合体(PS II RC)での補欠分子の空間配置・反応ダイナミクスを明らかにするために以下の解析を行なった。 我々は、この複合体に2分子結合するβ-caroteneの吸収極大が489nm(短波長型),507nm(長波長型)と異なることを見いだし、これを利用して、β-carotene分子を選択的に励起し、Chlorophylla(Chl a)へのエネルギー転移効率を測定し、両者の位置関係を探索した。その結果、PS II RC内で、色素のふたつのクラスターが存在すること、すなわちD_1タンパク質側には、光化学的に不活性なフェオフィチン、短波長型β-carotene分子、Chl a_<665>、Chl a _<675>、が存在し、D_2タンパク質側には光化学的に活性なフェオフィチン、長波長型β-carotene分子、Chl a_<670>、Chl a _<675>、が存在することを明らかにすることができた。こうした各々の色素の同定は世界で初めてである。さらに磁気円偏光二色性を用いて、色素間の相互作用について解析を行い、色素間の相互作用が非常に弱く、紅色光合成細菌とは大きく異なることを明らかにした。 反応ダイナミクスについては、藍色細菌(Synechococcus sp.PCC6803)の突然変異体を用いることにより解析を行い、D_1タンパク質の2分子のアミノ酸置換が電荷再結合反応に大きな影響を与えること、またこれが定常状態で観測される蛍光の変化を説明できることを明らかにした。 こうした事実を基づいて、来年度以降、蛍光の和周波混合法により反応ダイナミクスを詳細に解析するための準備を始めた。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)