Project/Area Number |
08838010
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 時限 |
Research Field |
老化(加齢)
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
直井 信 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (50022786)
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Project Period (FY) |
1996 – 1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 活性酸素 / 神経細胞死 / 神経変成疾患 / nitric oxide / peroxinitrite / apoptosis / DNA損傷 / 抗酸化剤 |
Research Abstract |
痴呆や運動障害を惹起する神経変性疾患および血管性痴呆などの疾患における神経細胞の傷害が、活性酸素により惹起されるとの説が有力となっている。活性酸素の中でも細胞毒性の高い水酸化ラジカルとperoxynitriteが重要な役割を担っているとされる。superoxideとnitric oxide(NO)から生成されるperoxynitriteは最近注目されている活性酸素であり、peroxinitriteのL-tyrosineとの反応生成物、3-nitro-L-tyrosineの定量法を開発し、ヒト脳での存在を報告した。3-nitro-L-tyrosineはperoxynitriteによる細胞傷害のマーカーであり、疾患との関連を検討した。 今回神経細胞に対するperoxynitriteの直接作用を明らかにするため、ドーパミン細胞のモデルである培養細胞SH-SY5Y細胞を対する細胞毒性を検討した。このためDNAの損傷を定量するsingle cell gelelectrophoresis(Comet法)と、細胞内のATP産生を定量するAlamar Blue法を用い検討した。 NOの発生剤である3-{{±)-(E)-ethyl-2'-[(E)-hydroxyimino]-5-nitro-3-hexenecarbamonyl}-pyridine(NOR-4)と、peroxinitriteの発生剤N-morpholono sydnonimine(SIN-1)を用い細胞毒性を検討したところ、濃度依存的にDNAの損傷を惹起した。このDNA損傷はタンパクの生成を介するアポトーシスであった。このアポトーシスを予防できる薬剤を発見し、現在その構造活性相関と予防の機序を検討している。 これらの結果は神経変成疾患において、NOからperoxynitriteへの生合成により活性酸素がアポトーシスを惹起し、神経細胞の死をもたらす可能性を示唆している。
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