抗CD79b抗体によるin vivoでのBリンパ球の寛容の誘導と免疫抑制効果
Project/Area Number |
08839001
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 時限 |
Research Field |
免疫の制御機構
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中村 哲也 東京大学, 医科学研究所, 講師 (30189047)
|
Project Period (FY) |
1996
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
|
Keywords | Bリンパ球 / 寛容 / CD79 |
Research Abstract |
1.正常マウスでの検討 抗CD79b抗体によるin vivoでの免疫抑制効果をBalb/cマウスで検討した。抗体投与の至適条件を決めるため十分な数のマウスをいくつかのグループに分け、(1)腹腔内または血管内に、(2)一匹当たり10μg,50μg,250μgまたは1250μgを、(3)1回のみまたは3日間隔で3回、(4)単独または同時投与した。その結果、150μgの腹腔内投与で脾臓および骨髄中のBリンパ球がアポトーシスを起こしコントロールの約半分に減少するとともに、B細胞リセプターの発現が正常の23-30%程度まで減少することが明らかになった。この条件下でTNP-KLHに対する抗体産生がどの程度抑制されるかを検討したところ、抗TNP抗体産生は抗CD79b抗体の前投与により部分的に抑制されることが示された。 2.NZB/WF1マウスにおける検討 SLE様の自己免疫疾患を自然発症するNZB/WF1マウスに対し抗CD79b抗体をin vivo投与し、末梢血中CD5陽性Bリンパ球数、血中抗DNA抗体価、タンパク尿、腎臓の組織学的所見を検討した。コントロール群では全例でタンパク尿を認め死亡したのに対し、抗CD79b抗体投与群ではタンパク尿は軽微で、死亡例は認められなかった。現在、組織学的な検索を行っているが、コントロール群の腎ではwire-loop病変を伴う高度な腎障害が見られたのに対し、抗CD79b抗体投与群では増殖性の変化はあるもののwire-loopは認められず、組織学的にも抗CD79b抗体の効果が確認されつつある。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)