ブラックホール連星系の進化と銀河中心の活動性の関連
Project/Area Number |
08874014
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Astronomy
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan (1997) Hokkaido University (1996) |
Principal Investigator |
和田 桂一 国立天文台, 理論天文学研究系, 助手 (30261358)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
羽部 朝男 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90180926)
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Project Period (FY) |
1996 – 1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 銀河 / ガスダイナミクス / ブラックホール / AGN / スターバースト / 爆発的星生成 / シミュレーション / SPH |
Research Abstract |
銀河中心近傍領域のガスダイナミクスと巨大ブラックホールの関連について調べた。 巨大ブラックホールが弱いバ-ポテンシャル中に存在すると、通常のリンドブラッドレゾナンスよりもさらに内側に新たなレゾナンスが生じる。バ-ポテンシャルは、ブラックホール連星系や、stellar barによって引き起こされる。このレゾナンス近傍のガスの振舞いを、2次元流体シミュレーションによって調べた。super massive black hole(SBH)がない場合、ガスの中心への集中は起こらない。一方、銀河の質量のおよそ1%の質量のSBHを回転中心に加えた場合、進化の初期段階で、まず2つのtrailing spiral shockが出現する。ガスは、このshockに沿って、銀河中心へ落ち込む。バ-1回転程度の時間で、ガスディスクは初期の半径の1/10以下に集中する。この間,ガスの全角運動量は初期の約10%まで減少する。trailing spiral shockが生じる原因は、SBHによって、IILRのさらに内側に、別のレゾナンス(nuclear Lindblad resonance)が発生するためであることがわかった。また、SBHなしの場合のleading spiral shockは弱く、shock通過によるガスの角運動量の変化は小さいことがわかった。一方、trailing spiral shockの場合は、shock通過によって急激に角運動量が減少し、数回のshock通過によって、急激に中心へ落ちる。これらの結果から、銀河中心の巨大ブラックホールの存在と、非軸対称ポテンシャルの存在は、質量が小さく、ガスの自己重力が効かないgas diskにおいても内側のリンドブラッドレゾナンスよりもさらに内側にガスを効率的に落とすメカニズムとして重要であることが明らかになった。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)