Project/Area Number |
08874058
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
地球化学
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
猿渡 英之 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30221287)
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Project Period (FY) |
1996 – 1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1997: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 湖底堆積物 / バイカル湖 / 微量元素 / 元素循環 / 古環境変動 / 多元素プロファイリング分析 / 多元素分析 / ICP質量分析法 / ICP発光分析法 / 深さ方向分布 / 貴金属元素 |
Research Abstract |
世界最大・最古の湖であるバイカル湖、および日本最大の湖である琵琶湖から採取された湖底堆積物について、ICP-AES(誘導結合プラズマ発光分析法),ICP-MS(誘導結合プラズマ質量分析法)を用いて、主成分から微量成分までの約50元素の定量法を開発した。その濃度範囲はアルミニウムやケイ素の20〜30%から、希土類元素を含む多くの微量元素のppb(10^<-9>g/g)であった。この分析法を、とくにバイカル湖からBDP(Baika1 Drilling Project)国際共同研究によって掘削された100m,および200mのボーリングコア試料に対して応用し、多元素の垂直濃度分布の測定を行った。このような多元素の濃度分布測定によって、地球や湖沼の環境解析を行う方法を「多元素プロファイリング分析」として提唱し、数10万年〜数100万年に及ぶ湖およびその周辺の古環境並びに古気候の解析を試みている。バイカル湖湖底試料については、100mコア試料で約100万年,200mコア試料で約400万年の年代が推定されているが、金属微量元素の分析結果によると、ケイ素、マンガン、鉄、リンなどの垂直濃度分布で、これらの元素が高濃度となる時期は気候が割合温暖で、湖における生物活動が活発であったと考えられることが解明できるようになりつつある。 さらに、バイカル湖湖底堆積物コア試料(100m)の垂直濃度分布から、それぞれの元素の濃度を平均値を求め、その平均値を地球地殻の平均元素存在度(濃度)と比較すると、非常によい相関があることが判明した。このことは、巨大湖であるバイカル湖の湖底堆積物には地球表層の平均的な元素濃度が記録されていることを示すものであり、興味深い結果である。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)