Project/Area Number |
08874091
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
機能・物性・材料
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
横山 正明 大阪大学, 工学部, 教授 (90029281)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平本 昌宏 大阪大学, 工学部, 助手 (20208854)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 有機半導体 / pn制御 / ペリレン顔料 / 臭素ド-ピング / pnホモ接合 / 有機 / 無機複合薄膜 / 共蒸着 / フェルミレベル |
Research Abstract |
有機半導体を電子デバイスとして本格的に応用するには、シリコンなどの無機半導体において日常的に行われているpn制御(価電子制御)を達成しなければならない。最近我々は、反応性昇華精製によって超高純度化したペリレン顔料(Me-PTC)に臭素をド-ピングしたところ、弱いn型であるMe-PTCがp型化し、単一の有機半導体がp、n型双方の性質を持ちうることを初めて示した。 本研究ではこの成果に基づき、まず、これまで有機半導体では不可能とされてきた、Pnホモ接合の作製を試みた。臭素ド-ピングによってp型化したMe-PTCとn型Me-PTCを積層したセルは、セルのどちら側から光照射しても光電流の作用スペクトルに顕著なマスキング効果を示し、両顔料の接合界面にpnホモ接合が形成されていることが確認された。このpnホモ接合は、0.4V以上の大きな光起電圧を示した。これは、有機半導体における初めてのpnホモ接合の形成である。次いで、弱いn型性であるペリレン顔料薄膜への無機半導体添加を行い、薄膜のフェルミレベルを積極的に制御することを試みた。無機半導体としてn型の硫化カドミウム(CdS)を用いた。Me-PTCとCdSを2つの蒸着源から同時に蒸発させる共蒸着によって、有機/無機複合薄膜を作製した。Me-PTC単独膜のフェルミレベルはバンドギャップ中央付近にあるが、CdS添加率の増大にともなって大きくマイナス側にシフトした。以上の結果は、伝導電子を多く持つn型無機半導体の添加によって有機半導体の光電物性をコントロールできる可能性を示している。
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