Project/Area Number |
08874098
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
分離・精製・検出法
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
梅澤 喜夫 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (80011724)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PHILIPPE Buh 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (20262149)
菅原 正雄 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (50002176)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | STM / チオール誘導体 / 分子間相互作用 / 自己集合単分子膜 / HOPG基板 |
Research Abstract |
1.電気化学STMの立ち上げを行った。その際、電気化学モードでの測定で必要な、STM探針の絶縁法についていくつか検討し、アピエゾンワックスを用いる方法が良いことがわかった。 STM探針に修飾する予定のアルキル鎖長の異なる3種類のフェロセン誘導体の合成を現在行っている。 HOPG基板上に長いアルキル基を有するオクタデカノール(C_<18>H_<37>OH)、オクタデシルクロリド(C_<18>H_<37>Cl)、ステアリン酸(C_<18>H_<37>COOH)、ステアリルアミン(C_<18>H_<37>NH_2)の単分子膜を形成させ、これらを金製の探針を用いてSTMにより観測した。その結果ステアリルアミンではそれほど高い分解能でのイメージが観測されなかったが、その他の3種類では原子分解能に近い明瞭なイメージが得られた。ただし、これらの物質ではアルキル鎖部分と官能基部分との間でコントラストはほぼ同じだった。 3.の試料に対し、チオールの誘導体を金製の探針に自己集合法で吸着させた化学修飾探針を用いてSTM測定を行った。その結果、チオフェノール、4-ヒドロキシチオフェノールを修飾した探針では、何も修飾しない探針と同様なイメージが観測されたが、4-メルカプトピリジンおよび4-アミノチオフェノールを修飾した探針を用いると、オクタデカノールの単分子膜において、水酸基と思われる部分が強調されたイメージが得られた。この結果は、探針に修飾した分子と基板上の分子との相互作用(水素結合と思われる)に基づき、官能基の部分でトンネル電流が流れやすくなったことに起因していると思われる。ただし、この現象については、今後さらに検討する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(14 results)