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下準位緩和を利用した固体レーザーの高効率化の基礎的研究

Research Project

Project/Area Number 08875012
Research Category

Grant-in-Aid for Exploratory Research

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field Applied optics/Quantum optical engineering
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

金邉 忠  大阪大学, 工学部, 助手 (10201427)

Project Period (FY) 1996
Project Status Completed (Fiscal Year 1996)
Budget Amount *help
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Keywordsレーザー / レーザーの高効率化 / 固体レーザー / YAGレーザー / 下準位緩和 / 多重パス増幅 / ガラスレーザー / レーザーの飽和パラメーター
Research Abstract

高輝度パルス光の発生は、通常、単パルス発振とその光を増幅する増幅器で構成される。効率や出力、コンパクト性を決定するのは主に増幅器システムである。本研究は、多重パスを利用することでこの増幅器の下準位緩和を有効に利用し、効率を向上させ、通常の増幅器システムの効率の限界の約2倍の効率改善の可能性を追求することである。ネオジューム等の4準位系レーザーの下準位緩和は、レーザー発振に成功した初期の時代から関心を持たれていたが、YAG等の代表的な媒質さえ文献調査では明確な寿命の報告が無く、近年の新レーザー材料にはついてはほとんど報告が成されていない。
下記に実施した研究項目と得られた成果を記述する
[1]準3準位系(下準位緩和を含む)のレーザーエネルギー抽出効率の計算を行った。
(a)固体レーザー材料の飽和パラメーターを考慮した準3準位系増幅方程式(下準位緩和効果を含む)Frantz-Nodvikの式を含んだLowdermilk-Murrayモデル増幅解析コードを開発した。
(b)増幅解析コードを用いて、1パス、多重パス構成での、増幅過程を解析し抽出効率の評価を行った。また下準位緩和の効果の有無による最大2倍の抽出効率の向上を確認した。
[2]多重パス増幅による下準位緩和による効率の向上測定を行った。
(a)シングルパス増幅構成を組み、測定レーザー材料の小信号利得、損失、飽和増幅率を取得した。飽和増幅率からレーザー材料の飽和パラメーターEsを求めた。レーザー材料はLHG8、LHG80、LG750を行った。Esはそれぞれ3.01+0.148Eo,2.64+0.131Eo,2.7+0.17Eo[J/cm^2]であった。
(b)多重パス増幅構成を組み、測定レーザー材料の小信号利得、損失、飽和増幅率の取得した。
上記のEsを用い、往復時間11nsでは利得回復パラメーターpの値はLG750が0.614,LHG8が0.545,LHG80が0.258が得られた。また35nsではLHG8は0.5の値が得られた。この値は、レーザーガラスの下準位緩和により、上準位のホピュレーションがほぼ完全に利用できる条件であることがわかった。利得回復パラメーターpより、下準位の寿命はLG750で7.6ns,LHG8で4.8nsと推定できた。
本研究で多重パス増幅時の下準位の緩和を利用し、従来のシングルパスで想定されていたレーザー蓄積エネルギーの2倍のエネルギー抽出の実現を追求することができた。多重パスシステムを構成し、レーザー媒質の下準位緩和の特性と緩和寿命を測定し、抽出効率の改善を確認した。

Report

(1 results)
  • 1996 Annual Research Report

URL: 

Published: 1996-04-01   Modified: 2016-04-21  

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