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摩擦触媒を利用した環境清浄化に関する研究

Research Project

Project/Area Number 08875032
Research Category

Grant-in-Aid for Exploratory Research

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 設計工学・機械要素・トライボロジー
Research InstitutionChiba Institute of Technology

Principal Investigator

平塚 健一  千葉工業大学, 工学部, 助教授 (30181168)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 中野 隆  東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 助手 (00183517)
Project Period (FY) 1996 – 1997
Project Status Completed (Fiscal Year 1997)
Budget Amount *help
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1996: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Keywords摩擦触媒 / 摩擦 / 不定比化合物 / 二酸化炭素 / メタン / 外部磁場 / S45C鋼 / 還元反応
Research Abstract

申請者は,摩擦が気体反応を促進する効果を見出しそれを摩擦触媒と命名した.摩擦や摩耗の多い金属同士よりもそれらの少ないほうが効果が大きいことから,吸着分子同士の表面反応を摩擦が促進するのだと考えた.この現象は燃料の完全燃焼だけではなく,逆にCO_2の除去や脱臭などにも利用できることが予想される.本研究はそれらの気体反応を,室温において摩擦触媒によって促進させ清浄環境を得る有力な手段として確立せんことを目的とした.
摩擦触媒実験装置に組み込まれているピン・オン・ディスク型摩擦試験機のピン試片としてAgとS45C鋼を,ディスク試片としてS45C鋼を用意する.磁場は中心穴があいている平板希土類磁石をディスクに張り付けて印加した.10^<-4>Pa程度の二酸化炭素を導入した後摩擦を開始し,質量分析計で装置内の気体の種類と量の摩擦による変化を観察した.
S45C鋼同士の摩擦は二酸化炭素からメタンを作る反応において摩擦触媒活性を有した.また,1)磁場なしシビア摩耗,2)磁場ありシビア摩耗,3)磁場ありマイルド摩耗における,メタンをあらわすCH3^+イオン電流値を比較すると,磁場中でのマイルド摩耗はシビア摩耗に較べて高い活性を持つこと,一方シビア摩耗においては磁場の効果はないことが確認された.メタンの炭素は二酸化炭素からもたらされると考え,各摩擦速度における二酸化炭素の圧力減少量とメタンの圧力増加量の相関をとると,磁場の有無,摩耗形態の違いにかかわらず,各種状態における圧力変動量は同じ直線上に乗った.そこから二酸化炭素からメタンへの転換率は2.5%と計算された.シビア摩耗においては,磁場の有無によってはメタンの発生量がかわらなかったことから,磁場は反応に直接関与しているわけではないといえる.むしろ磁場はマイルド摩耗の成立を促進することで反応に寄与する.本実験のような真空に近い条件では,摩擦面は摩耗によってシビア摩耗面に戻り反応の活性が低くなる.反応の持続には酸化物の存続が重要である.またS45C鋼のマイルド摩耗面とAgの磁場中での摩擦でも,二酸化炭素のメタンへの還元反応が生じた.その転換率や,水素の発生量に対するメタンの発生量の比はS45C鋼同士のシビア,マイルド摩耗面よりも高いことが知られた.また温度を変えて実験し合成反応の活性化エネルギーを算出したところ摩擦の有無によって活性化エネルギーはあまり異ならないことがわかった.

Report

(2 results)
  • 1997 Annual Research Report
  • 1996 Annual Research Report
  • Research Products

    (12 results)

All Other

All Publications (12 results)

  • [Publications] 吉田 誠, 平塚 健一: "摩擦触媒を利用した二酸化炭素の還元(第3報)" トライボロジー会議予稿集(大阪1997-11). 577-578 (1997)

    • Related Report
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  • [Publications] 平塚 健一, 高地 晃司: "境界潤滑下におけるシリコンのマイクロトライボロジー" トライボロジー会議予稿集(大阪1997-11). 562-563 (1997)

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      1997 Annual Research Report
  • [Publications] 後藤 守良, 平塚 健一: "真空中における各種金属の摩耗の距離特性" トライボロジー会議予稿集(大阪1997-11). 581-582 (1997)

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      1997 Annual Research Report
  • [Publications] 平塚 健一: "トライボロジーの世界" 色材. 70. 600-605 (1997)

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      1997 Annual Research Report
  • [Publications] 細江広記, 平塚健一, 他: "固体潤滑剤としての超微粒子シリカの潤滑特性" Jounal of the Ceramic Society of Japan. 105. 867-870 (1997)

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      1997 Annual Research Report
  • [Publications] 平塚 健一: "各種金属対クロムメッキ膜の摩擦・摩耗特性" トライボロジー会議予稿集(東京1997-5). 62-63 (1997)

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      1997 Annual Research Report
  • [Publications] 平塚健一: "周期的外力をうける物体の表面損傷過程の追跡" トライボロジー会議予稿集(東京1996-5). 212-213 (1996)

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      1996 Annual Research Report
  • [Publications] 細江,平塚,他: "固体潤滑剤としてのSiO2微粒子の耐焼付き性" トライボロジー会議予稿集(東京1996-5). 287-289 (1996)

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      1996 Annual Research Report
  • [Publications] 平塚健一: "mNオーダーの荷重におけるSiの摩擦特性" トライボロジー会議予稿集(北九州1996-10). 400-401 (1996)

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  • [Publications] 大窪克之,平塚健一: "SiC複合Ni-P無電解めっき膜のトライボロジー" トライボロジー会議予稿集(東京1996-5). 395-397 (1996)

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      1996 Annual Research Report
  • [Publications] 平塚健一: "微小荷重におけるトライボロジー" 精密工学会秋季大会学術講演会講演論文集. 275-276 (1996)

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      1996 Annual Research Report
  • [Publications] 平塚健一: "超微粒シリカ添加による耐焼け付き性の向上" フェログラフィ研究会第10回シンポジウム予稿集. 7-10 (1996)

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      1996 Annual Research Report

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Published: 1996-04-01   Modified: 2016-04-21  

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