Project/Area Number |
08875054
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Intelligent mechanics/Mechanical systems
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中尾 政之 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (90242007)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畑村 洋太郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (40010863)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 双晶変形 / 微細ドット / 紫外線レーザ / ダイヤモンド針 / 押し込み |
Research Abstract |
本研究の目的は、双晶変形する金属に直径20nm程度の微細ドットを書き込み、紫外線レーザをわずかに当てることでもう一度平坦面に戻す、というイレ-ズ可能のナノ・ドットメモリを開発することである。予備実験において、これらの微細ドット(ただし直径は約5μm)は沸騰した水に1分入れると、約20nmの深さが約5nmと浅くなることを確認している。 実験では、Ni-Tiの合金の多結晶箔を用いて、直径20nm程度のドット列を製作し、紫外線レーザ照射後にそのドットが消去されるか否かを確かめた。ドット作成は電子顕微鏡下で微小径のダイヤモンド針を、歪ゲージ式の力センサで10μN程度の押し込み力を制御しながら行った。ドット加熱は既存のYAG第4高調波レーザ加工機で、評価は既存の原紙間力顕微鏡と既存の電界放射式走査形電子顕微鏡とで、それぞれ行った。その結果、ドットを作ることで生じた数%以内の歪は双晶変形によって可逆的にもとの平面状態に戻ることが可能であること、深さ5nm程度の表面は試料の加工変質層であり、双晶変形が生じにくいこと、紫外線レーザ光では表面が溶けて蒸発せずに再び固まるという現象が起きて、表面に多さ0.1μm程度の段々が生じること、などがわかった。 今後の対策として、加工変質層を1nm以下にするため表面を沸酸でエッチン除去をした試料を用いること、レーザを紫外線から赤外線のものに代えて加熱すること、などを試みる。
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