規則的に配列されたドーパントを含む半導体構造の研究
Project/Area Number |
08875068
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
松本 智 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (00101999)
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Project Period (FY) |
1996 – 1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 表面再構成 / B吸着 / Si(111)表面 / √<3>x√<3>R30℃表面 / UHV-STM / 秩序的ドーパント構造 / 2D構造 / ドーパント量子ドット / Si(111)7x7表面 / ドーパント表面再構成 / ボロニ吸着 / STM観察 / √3x√3表面構造 |
Research Abstract |
不純物原子(ドーパント)の規則的な2次元的配列は、格子間隔で配列された究極の量子ドットと考えることができる。このような「ドーパント量子ドット」の実現を目指し、本研究では、シリコン(Si)表面上にアクセプタドーパントとして最も一般的なボロン(B)を吸着させ、規則的な配列を持つ2次元表面超構造の作成を試み、その形成過程、条件等を明らかにした。 超高真空中において800〜1000℃に加熱したSi(111)7x7清浄表面上に単体Bを蒸着し、その表面モフォロジを走査型トンネル顕微鏡(STM)で観察した。Bの曝露量は蒸着時間により変化させた。この結果B吸着による再構成の形状と構造は、Bの曝露量のみに依存することが明らかとなった。Bの曝露量が小さいときには、3つのダイマから成る明暗2種類のリング構造が観察された。曝露量が大きくなると、再構成面は、√<3>x√<3>R30℃、2x2、C(4x2)などが混在する構造を示す。1/3MLに相当するBを蒸着すると、表面全体が√<3>x√<3>R30℃構造で覆われ、極めて規則的にBが配列した表面が得られた。また、この√<3>x√<3>R30℃表面超構造は、800と900℃の間の温度で形成されることが明らかとなった。7x7表面構造は840℃付近で1x1構造へ相転移することが知られており、この結果は√<3>x√<3>R30℃構造の形成には1x1構造への転移が必要であることを示している。今後は、√<3>x√<3>R30℃上にSiをエピタキシャル成長させ、2次元ドーパント構造を、さらには電子ビーム等によりドーパント量子ドットの作成を試みる予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)