Project/Area Number |
08875114
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Architectural history/design
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Research Institution | Akashi National College of Technology |
Principal Investigator |
中島 康 明石工業高等専門学校, 建築学科, 助教授 (20141905)
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Project Period (FY) |
1996 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1998: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1997: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1996: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 密教 / 古今和歌集 / 癒し / 場所論 |
Research Abstract |
日本においてほぼ同時期に成立した、古今集的世界と密教的世界とを比較考察することによって、その両者が各々独自の抽象性、象徴性に基づいて、新たな身体空間、言語空間、意識空間を同時に産み出したことが明らかにされた。さらに、その両者はともに別々の仕方で癒しの技術として機能していたこと、同時に人間-自然共生システムとして捉えうることが判明した。より具体的には以下のごとくである。 (1) 内部空間を新たに定義し直すことによって、西洋世界、西洋建築とは異なる独自の空間性を古今集、密教の中に見いだすことができる。この空間性は東洋的身=心論に基づく内面性であり、トポロジカル な性質をもつ。 (2) 意識のあるrelaxationのもとでのパーフォーマンスにおいて、古今集的共生の世界が開かれ、非在の自然美が様式化される。そのためのインスタレーションの構造も分析された。 (3) 意識のあるmeditationのもとでのパーフォーマンスにおいて、密教的共生の世界が開かれ、無意識化の自然性が開発される。そのためのインスタレーションの構造も分析された。 (4) 東洋的身=心論に基づくことによって、密教と古今集の世界の中、に癒しの構造の基本的性質を抽出し、統一的に捉えるとともに、、現代の癒しの場所づくりのための計画論としての場所論を提起できた。これらは新たな東洋的建築論のあり方を提起するものである。
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