Research Abstract |
スパッタリング法により強磁性形状記憶合金Ni_2MnGa薄膜を作製し,物性を測定した.薄膜作製条件としてのターゲット組成,高周波電力,基板および基板温度などを種々変化させ,試料作製の最適条件を求めた.Ni,MnおよびGaの組成を変えたターゲットを用い,電力と膜厚および組成の関係を求めることにより合金組成の制御を行った.基板は無機および有機物を用い,基板温度と製膜条件を求めた.得られた薄膜は膜厚が1〜5μmで,ICPにより組成分析を行い,合金組成を決定した.スパッタリング法により結晶性の良い試料が得られたが,さらに熱処理を行い規則格子合金を作製した.物性としては変態温度,結晶構造とその温度変化および磁化の温度変化を示差走査熱量計,X線回折装置およびSQUID磁化測定装置を用いて測定した.その結果,変態温度(Ms,Mf,AsおよびAf)およびキューリー温度の値はバルク材と類似していることを明らかにした.また,バルク材と比べスパッタリングNi_2MnGa薄膜は脆性が小さい. 以上の結果,作製したスパッタリングNi_2MnGa薄膜はマイクロマシーンのマイクロアクチュエーターとして開発可能な素子である.
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