植物における人為的制御が可能な外来遺伝子発現システムの構築
Project/Area Number |
08875155
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
生物・生体工学
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
吉田 和哉 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教授 (50252622)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関根 政実 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (70226653)
新名 惇彦 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (30029235)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1997: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | タバコ培養細胞 / 熱ショックプロモーター / 翻訳制御 / レポーター遺伝子 / プロモーター / 発現制御 / 熱ショック / 障害ストレス / 発現ベクター |
Research Abstract |
植物における人為的制御可能な外来遺伝子発現システムを目指して、タバコBY2細胞中で、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)由来のHSP18.2プロモーターの発現活性を、熱によってon-off制御する系を構築した。β-グルクロニダーゼ(GUS)レポーター遺伝子とプロモーター断片を、転写融合型(TCF)、翻訳融合型(TLF)、さらに改変翻訳融合型遺伝子(TLFにおけるHSP18.2遺伝子の開始コドンを改変し、翻訳融合型であるがGUS遺伝子の開始コドンから翻訳される;ITLF)をタバコBY2細胞に導入し、熱ショックによる発現誘導様式を調べた。その結果、37℃の熱ショックを与えた後のGUS活性値は、各融合遺伝子とも熱ショック後4時間で最大になる。また37℃の熱ショックを与えた後のmRNA量を経時的に調べた結果、各融合遺伝子とも熱ショック後約15分後から蓄積が確認され、1時間から2時間後に最大の蓄積を示した。26℃、30℃、35℃、37℃、40℃、42℃及び45℃で2時間熱ショックを与えたところ、全ての融合遺伝子において37℃の熱ショックで最大のGUS活性が得られたが、TCFとTLFでは、40℃以上の熱ショックを与えた細胞におけるGUS活性は、最大値の10%から15%にまで減少するのに対して、ITLFは40℃の熱ショックでも約60%のGUS活性を保持していた。また、同様の条件で熱ショックを与えた各形質転換体から抽出した全RNAを用い、GUScDNA全長をプローブにノザン解析を行ったところ、mRNAの蓄積量は全ての融合遺伝子において、40℃、42℃の熱ショックを与えた細胞で最大を示した。この結果は、BY2細胞においてHSP18.2-GUS融合遺伝子の発現が転写レベルに加えて翻訳レベルでも制御されていることを示唆している。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)