Project/Area Number |
08875166
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工業物理化学
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
吉澤 一成 京都大学, 工学研究科, 助教授 (30273486)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山邊 時雄 京都大学, 工学研究科, 教授 (80025965)
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Project Period (FY) |
1996 – 1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1997: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ヤーン・テラー効果 / 分子振動 / 超伝導 / 縮退電子系 / アヌレン / シリコンクラスレート / 振電相互作用 |
Research Abstract |
本研究では、電子状態に縮退あるいは擬縮退のある大環状炭素、縮合炭素、シリコン系クラスレートなどの分子性材料における電子状態と分子振動のカップリング機構を解明することを目指して、以下のような研究を行った。 (1)シリコンクラスレート化合物は、高い対称性を有するシリコンクラスターが面を共有することにより3次元網目構造を形成している。シリコンクラスレート化合物はナトリウムやバリウムを取り組むことにより約4Kで超伝導を示す。シリコンクラスターの振電相互作用とヤーン・テラー効果に着目し、超伝導性との関係を考察した。その結果、振動数の最も低いモードがヤーン・テラー効果ひいては超伝導に深く関係していることが分かった。 (2)縮退電子系であるアヌレンの構造と電子状態を密度汎関数法を用いて解析し、ヤーン・テラー変形を引き起こす特定の振動モードに沿ってカップリング定数を見積もった。その結果、[18]アヌレンのアニオン状態では、D6hからD2hへの対称性の低下が起こるが、その断熱ポテンシャル面の解析よりこれらの分子系では動的ヤーン・テラー効果が起きる可能性のあることが判明した。 これらの結果をまとめた論文については、既に投稿済みであり、次年度に掲載予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)