新構造を有するポリ(ベンズイミダゾール)ロタキサンの錯体触媒による構築
Project/Area Number |
08875182
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
高分子合成
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小坂田 耕太郎 東京工業大学, 資源化学研究所, 助教授 (00152455)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 勲 東京工業大学, 資源化学研究所, 助手 (00272708)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | ルテニウム / ポリロタキサン / ポリベンズイミダゾール / 超分子 / 重縮合 |
Research Abstract |
ポリロタキサンは環状化合物と長鎖化合物とが、分子間の相互作用によって形成する超分子である。本研究においてはルテニウム錯体触媒を用いる反応を利用して、ポリ(ベンズイミダゾール)を長鎖部分とし、シクロデキストリンの環状部分に主鎖を通じた形の新しいポリロタキサンを合成することに成功した。ここで、得られたポリロタキサンには主鎖の繰り返し単位1個に対して1個の環状化合物が含まれており、かつ ベンズイミダゾールの立体障害のために環状部分が主鎖の上を自由に移動することができない構造を持つ、新規性の高いものであることが明らかになった。また、本研究の合成法は1)錯体触媒の特性を生かした反応であり、従来のポリベンズイミダゾール合成法と比較してもはるかに温和な条件でポリロタキサンを合成できる、各構成成分から一挙に超分子を構築できる効率の高いものである、という2つの特長を有する。本研究で得られたポリロタキサンは、熱量測定等の結果から通常のポリロタキサンと異なる挙動を示すことが明確になった。これは主鎖の運動性が環状化合物部分の存在のために大きく制限されているためであると理解される。 ポリベンズイミダゾールの複素環部分の窒素をアルキル化する手法を利用して、高分子側鎖にロタキサン部分を含む超分子の合成を行った。基質、反応条件を選択することにより、全ての高分子側鎖に、収容可能な最大モル数の環状化合物を含むポリロタキサンを合成することができた。この化合物群では主鎖の構造が高分子物性や側鎖の導入率に大きく影響することがわかり、超分子の合成反応の設計のために有用な知見を与えた。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)