誘導型プロモーターによる植物の誘導変異遺伝子タギング法の開発
Project/Area Number |
08876018
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
応用微生物学・応用生物化学
|
Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
河内 孝之 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教授 (40202056)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹村 美保 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (20273857)
|
Project Period (FY) |
1997
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
|
Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1997: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
|
Keywords | タギング / 突然変異体 / 遺伝子発現誘導 / タバコ / 形質転換 / 誘導型プロモーター / 遺伝子タギング / アンチセンスRNA / テトラサイクリン / 塩素酸耐性 / 培養細胞 |
Research Abstract |
本研究の目的は、アンチセンスによる遺伝子発現の抑制系を応用し、変異誘導の調節可能な変異体作出のモデル実験系を構築し評価することである。つまり植物の染色体中にランダムに誘導型プロモーターを挿入し、転写を誘導することにより表現形を得る。ランダムな挿入法としてアグロバクテリアTiプラスミドを利用した常法を、誘導型プロモーターとしてはテトラサイクリンリプレッサータンパク質結合部位をもつCaMV35Sプロモーターを採用した。実験系の評価のため次の事柄について検討した。(i)培養細胞用いT-DNA挿入変異を飽和させ、目的の突然変異体が分離できること。これは塩素酸耐性の細胞をテトラサイクリンによるプロモーター誘導条件下で選抜することで試みたが突然変異体の取得には至らなかった。主として、低い形質転換効率が原因である。(ii)導入プロモーターからの転写物が誘導されること。これは形質転換タバコにテトラサイクリンを与え、誘導プロモーターからの転写誘導をRNaseプロテクション法を用い確認した。プレート法では切断した葉を用いた真空浸透法による誘導に比べて誘導は非常に弱かった。これは蒸散量が少ないこと、テトラサイクリンの不安定性に原因であると考えた。支持体を用いた水耕栽培法で植物を生育し、誘導プロモーターからの転写を誘導したところ、良好な誘導が見られた。(iii)破壊された遺伝子座の誘導によるRNAの変動の確認。これは形質転換植物においてはゲノムにランダムに組み込まれていると考えられる挿入DNAの隣接部位をIPCR法によりT回収した。現在のところ、非形質転換体植物での転写が得られる断片の取得には至らず、現在進行中である。以上の結果を総合的に考察すると、挿入プロモーターの発現の制御は可能であるが、実験系として確立するためには、より多くの形質転換体を得て解析を進める必要がある。
|
Report
(2 results)
Research Products
(4 results)