真核生物における環境適応応答遺伝子ファミリー(two-component system)の単離と機能解析
Project/Area Number |
08876020
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
応用微生物学・応用生物化学
|
Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
内海 龍太郎 近畿大学, 農学部, 教授 (20151912)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉岡 佐知子 近畿大学, 農学部, 助手 (80200939)
田辺 寛之 近畿大学, 農学部, 講師 (40257986)
|
Project Period (FY) |
1996 – 1997
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1997: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
|
Keywords | sensor / Chalamydomonasreinhradtii / two-component system / クラミドモナス / 分裂酵母 / 2-component system |
Research Abstract |
本研究では単細胞緑藻類のクロミドモナスをモデル生物とし、光合成関連諸酵素の遺伝子発現に関わる情報伝達機構にバクテリア型の情報伝達ストラテジが組み込まれていると仮定し、センサー遺伝子を単離するためにRT-PCRとクラミドモナスゲノムライブラリースクリーニングが行われた。その結果、2種類の遺伝子(CHS1,DHS2と命名した)の単離に成功し、またそれらの相同性検索の結果、原核生物や真核生物を問わず今までに報告されている多くの二成分制御系のセンサー領域と相同性を示した。どの生物種でもセンサードメインに保存される短いモチーフはH、N、G1、F、G2モチーフの五種類が存在するが(Hモチーフはヒスシジン残基の自己リン酸化、G1、G2モチーフはヌクレオチド結合)、本研究でクローニングされた遺伝子のコードするタンパク質において、H、G1モチーフが確認された。これらの事実より、本研究でクローニングされた遺伝子(CHS1とCHS2)はクラミドモナスでは初めてのセンサー遺伝子であることが示された。また、本研究で単離されたCHS1、CHS2遺伝子と真核生物で報告されているSLN1、Nik-1、ETR1、phyC(シロイヌナズナのフィトクローム遺伝子)遺伝子とE.coliのevgS遺伝子とで相同解析を行った結果、CHS1、CHS2遺伝子はバクテリア型二成分制御系におけるセンサー遺伝子ともフィトクローム遺伝子とも相同性を示すことが明らかとなった。また、CHS1遺伝子はSLN1やNik-1とは異なりETR1のようにヒスチジンキナーゼドメインがイントロンにより分断されている構造が確認された。
|
Report
(2 results)
Research Products
(3 results)