Project/Area Number |
08877035
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pathological medical chemistry
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
森 正敬 熊本大学, 医学部, 教授 (40009650)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 知巳 熊本大学, 医学部, 助手 (20264286)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 一酸化窒素 / マクロファージ / 一酸化窒素合成酵素 / アルギナーゼII / アルギナーゼI / リポポリサッカライド |
Research Abstract |
齧歯類のマクロファージでは免疫刺激により誘導型一酸化窒素合成酵素(iNOS)が発現し多量の一酸化窒素(NO)が産生される。NOは殺菌作用を持ち生体防御に働くと考えられるが、一方で宿主細胞にも傷害を与え宿主個体にとっても血圧低下など有害に働く可能性がある。従って、過剰なNO産生を抑制する何らかの機構の存在が考えられる。NOはNOSによってアルギニンから生成されるが、アルギニンはアルギナーゼの基質でもあるため、アルギナーゼがNOSと同一の細胞に発現すると基質を競合し、NO産生を抑制するものと推測される。我々はアルギナーゼによるNO合成調節の可能性をラット腹腔内マクロファージを用いて検討した。 8週令ラットにポリペプトンを投与し、腹空内マクロファージを採取した。初代培養細胞にリポポリサッカライド(LPS)を添加し、RNAブロット法によりiNOSと肝型アルギナーゼ(アルギナーゼI)に発現を解析したところ、LPS濃度依存的にiNOSおよびアルギナーゼ発現の誘導が観察された。また、LPS投与ラットの肺においてもin vivoでiNOSとアルギナーゼIの共誘導が認められた。現在、LPS刺激マクロファージにおけるアルギナーゼI誘導の機構と役割を解析中である。 一方、既にクローニングされている肝型アルギナーゼの他に、腎臓などにアルギナーゼアイソザイムがあることが以前より知られていた。そこでアルギナーゼによるNO合成調節の解明を目的として、非肝型アルギナーゼ(アルギナーゼII)のクローニングを試みた。ヒト肝癌細胞株HepG2より非肝型アルギナーゼと思われる約280bpのcDNA断片を得た。この領域において約60%のホモロジーを示した。これをプローブとしたRNAブロット解析により腎臓に高い発現を認めたが肝臓にはほとんど発現を認めなかった。また、マウスマクロファージ細胞株Rawにおいて、LPS投与によりiNOSと本遺伝子の共誘導を認めた。
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