遺伝子発現量を指標とした適正リン摂取量決定法に関する研究
Project/Area Number |
08877071
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Public health/Health science
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
武田 英二 徳島大学, 医学部, 教授 (00144973)
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Project Period (FY) |
1996 – 1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1997: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | リン / 所要量 / Na依存性リン輸送担体 / NaPi-2 |
Research Abstract |
血中リン濃度は小児期には高値を示し、加齢とともに低下する。また、低リン血症および高リン血症でも骨障害による成長障害が見られる。このように、リン代謝が成長に関与していることが示唆される。しかし、食事性リンの過剰摂取が成長を障害するかは明らかではない。そこでリン摂取量の成長におよぼす影響についてラットを用いて検討した。 Wistar系雄ラット(8週齢)を6群に分け、カルシウム含量を0.6%とし、リン含量を0.02%、。0.3%、0.6%、0.9%、1.2%および1.5%とした食餌をそれぞれ4週間与え実験に用いた。飼育終了前3日間にわたり、カルシウムおよびリンの出納試験を行った。飼育終了時に血中カルシウム、リン、副甲状腺ホルモン(PTH)および1,25ジヒドロキシビタミンD_3(1,25(OH)_2D_3)濃度を測定し、さらに、腎尿細管刷子縁膜小胞(BBMV)を調製、腎臓よりtoal RNAを精製し、ナトリウム依存性リン(Na/Pi)輸送担体(I型;Npt-1およびII型;NaPi-2)のmRNA発現および蛋白発現について検討した。 その結果、1)低リン食(0.02%)および高リン食(1.5%)で成長障害がみられた。 2)血中PTHレベルは低リン食(0.02%,0.3%)で低値を、高リン食(1.5%)で高値を示し、1,25(OH)_2D_3濃度は低リン食(0.02%)で高値を示した。3)高リン食(1.5%)で腸管でのカルシウムの吸収は低下した。4)食餌中リン含量の増加に伴い尿中へのリン排泄量は増大し、食餌中リン含量が1.2%および1.5%ではマイナスバランスを示した。5)生体でのリン代謝は主に腎尿細管II型Na/Pi輸送担体の発現により調節されていた。 以上のことより、8週齢ラットでは0.6%のカルシウム摂取時には、0.3%から0.9%のリン摂取が適当であると考えられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)