Project/Area Number |
08877159
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内分泌・代謝学
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
堀内 正公 熊本大学, 医学部, 教授 (10117377)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | マクロファージ増殖 / 酸化LDL / リゾリン脂質 / スカベンジャー受容体 / ノックアウトマウス / 増殖シグナル |
Research Abstract |
本年度の研究成果は、マクロファージ増殖に際し、酸化LDL中のリゾリン脂質の取り込み経路として、スカベンジャー受容体の重要性を明らかにしたことである。具体的には、酸化LDLによるマウス腹腔マクロファージの増殖に対するマレイル化ウシアルブミン(M-BSA)の作用を検討すると、マクロファージの増殖は、M-BSAにより70%抑制された。このM-BSAの抑制作用を検討するために、酸化LDLおよびリゾリン脂質の細胞取り込みに対するM-BSAの効果を検討すると、酸化LDLのマクロファージによる取り込みは、M-BSAにより完全に抑制された、また酸化LDLからマクロファージへのリゾリン脂質の以降はスカベンジャー受容体を介する特異的な取り経路のみ抑制された。次に、スカベンジャー受容体(SR-AI,SR-AII)ノックアウトマウス由来腹腔マクロファージの酸化LDLにより増殖を検討すると、野生型同腹マウス由来マクロファージの30%であった。以上の結果から、酸化LDLによるマクロファージ増殖に際して、スカベンジャー受容体(SR-AI,SR-AII)を介するリゾリン脂質の細胞内への特異的な取り込みの結果、何らかの増殖シグナルが生じる可能性が示唆された。しかし、スカベンジャー受容体(SR-AI,SR-AII)ノックアウトマクロファージも酸化LDLによって増殖すること、およびマクロファージ増殖が百日咳毒素によって抑制される予備実験の結果から、SR-AIおよびSR-AII以外のマクロファージ増殖に関与する酸化LDL受容体の存在が示唆された。
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