Project/Area Number |
08877233
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Orthopaedic surgery
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Research Institution | Kochi Medical School |
Principal Investigator |
星島 一夫 高知医科大学, 医学部, 講師 (40243836)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 頚髄 / バイオメカニクス / 有限要素解析法 / 三次元再構築 |
Research Abstract |
(目的)脊髄三次元モデルの構築を行なって、有限要素解析法を適用し脊髄圧迫に対する精髄内部での応力・変形発生を検討した。特に、白質、灰白質の材料係数を区別した場合と白質の材料係数に統一した場合との差について検討した。 (方法)人屍体頚椎をCT、MRI撮影し、画像をフィルムデジタイザVXRで取り込み、これに、脊髄割面の所見より白質、灰白質の形状を加えて、3次元モデルを作成した。モデルは、DecStation3000上でセイコ-電子社製CADソフトUnigraphicsを用いて3次元メッシュを作成した。要素数4200接点数3864とし、白質、灰白質のに2種類の要素を用いた。拘束条件は脊髄の後面とし、圧迫は脊髄前外側部より後方への1mmの変位変位を5×5mmの範囲で加えた。有限要素解析ソフトGFEMPlusにより線形解析を行なった後、von Mieses応力、変位について検討した。 (結果)圧迫モデルにおける脊髄内部の応力の及ぶ範囲は白質の材料係数に統一したモデル(均一モデル)では灰白質・白質の材料係数を変えたモデル(複合モデル)にくらべ、応力が一様に脊髄後方に広がっており、これに対し、複合モデルは脊髄前角部での応力の分散と後角部分での応力の減少が認められた。また、頭尾側方向への応力の生じた範囲は複合モデルで約5%の増加が見られ、特に灰白質部分ではその範囲が拡大していた。 (考察)今回の実験モデルでは、過去に報告されたような均一な脊髄内部の応力分散は認められず、複雑な分布を示し、更に、白質・灰白質の力学的特性の差が解析結果に影響すると考えられた。今回の圧迫モデルで脊髄中心部に複合モデルで灰白質に広い応力分散が認められたことは、圧迫性脊髄症のモデルとしてより妥当性の高いものであることが示唆された。今後さらに解析の妥当性、圧迫条件、拘束条件等についての検討により、より優れた解析モデルが可能であると考えられた。
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